本当に気になる育児の悩み「ママにべったりでなかなか離れてくれない。このままで大丈夫?」

子育てお悩みランキング12を多角的に検証! 第1回 高祖常子先生/瀧靖之先生

げんき編集部

続いては、脳科学者で東北大学加齢医学研究所 教授の瀧 靖之先生の回答です。
瀧 靖之先生

乳幼児期はとにかくたっぷり愛情を

人間の脳の発達において、最も重要なことの1つ愛着形成があります。0歳から1歳、2歳と発達する領域は変わってきますが、生まれてから当面の間は感覚に関わる部分、「見る」「聞く」「温もりを感じる」など、感覚に関わる脳の発達が大きく進むのです

そうした時期に何が大切かと言うと、愛着形成です。赤ちゃんや子どもをたくさん笑顔で見て、話しかけて、ぎゅっと抱いて温もりを感じさせてあげる。これが脳科学的に見て、非常に重要な部分なんです。

ですからママから離す必要なんて全くなく、むしろ、どんどん受け入れてあげてください。とにかく愛情をたっぷりかけてあげることが大切です。乳幼児の時期から、「このままで大丈夫?」なんて心配する必要はありません。できる限りの愛情を注いであげるのが一番です。
笑顔で目を見て話しかけて、ぎゅっと抱いて愛着の形成を

愛情不足は脳の発達の遅れの原因に

「子育て広場」などで、「自分の子どもだけ遊んでくれない」と心配されている方もいるかもしれませんが、そこはあまり気にされる必要はないと思いますよ。それは子どもの個性です。それよりも、愛着そのものを大切にすることです。そこは絶対に脳や心の発達に必要なものですので……。

近年、親の愛情が感じられないで育ったり、虐待されて育った子どもは、心身の発達、さらに脳の発達にさまざまな遅れが出てくることが解ってきています。ですから、愛情をたくさんかけて悪いことは全くないのです。

ちなみに、たとえ3歳や4歳を過ぎてべったりする子どもがいても、やはり、あまり心配する必要はありません。そういう場合、もしかしたらパパ・ママが普段働きに出ていて、一緒にいる時間がやや少ないとか、下の子が生まれてなかなか甘えられない。だからたっぷり甘えたいということもあるかもしれません。
3歳を過ぎて、べったり甘えてきても大丈夫

余裕がある時間に愛情表現を

ご家庭によりさまざまな事情があると思いますが、少なくともそうやってべったりできる状況は、すごく幸せで素晴らしいことです。「何歳までに離さないといけない」ということは、私は無いと思います。

「共働きで忙しく、なかなかそういう時間をとれない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、それは仕方ありません。どうか、できる時間に思い切り抱きしめてあげてください

子どもが年を重ねると、だんだん社会性がついて、羞恥心も生まれてきます。そうすると、嫌でも少しずつ離れてしまうときが間違いなくきます。寂しいですが、こればかりはしょうがありません。だからぜひ、今を大切に。

長い目で見るとわずかな、子どもとのべったりとした時間を楽しんでください。
今しかない子どもとの時間を楽しんで
文・構成/笹間聖子 写真提供:ピクスタ

↓↓↓ げんき子育ての悩みランキング2位の元記事はコチラ ↓↓↓

36 件
こうそ ときこ

高祖 常子

子育てアドバイザー・キャリアコンサルタント

リクルートで学校・企業情報誌の編集にたずさわったのち、2005年に育児情報誌miku編集長に就任し14年間活躍。Yahoo!ニュース公...

たき やすゆき

瀧 靖之

医師、医学博士

東北大学加齢医学研究所 教授/スマート・エイジング学際重点研究センター センター長 東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...