本当に気になる子育ての悩み「子どもがご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがってしまう、どうすべき?」

子育てお悩みランキング12を多角的に検証! 第5回 高祖常子先生/瀧靖之先生

ライター:笹間 聖子

本当に気になる子育ての悩み
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げんきの子育てお悩みランキングトップ12を多角的に検証!

WEBげんきで過去に掲載した「子育てQ&A」のPV数トップ12にランキングした“ママ・パパが本当に気になっているお悩み”に、専門家2名が改めて詳細に回答します。

悩みの多い育児の中でも、“本当に気になっている悩み”12に絞り、それぞれを多角的に詳細に検証していくシリーズ連載です。
今回のお悩み

「子どもがご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがってしまう、どうすべき?」
子育てアドバイザー&キャリアコンサルタントの高祖常子先生と、脳科学者で、東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之先生がお応えします。

まずは、子育てアドバイザー&キャリアコンサルタントの高祖常子先生の回答からご紹介します。
高祖常子先生

1日3食とおやつの時間を整えて

1日3食とおやつを決まった時間に食べられていますか? 公園などで身体を動かす遊びをしていますか? ご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがるお子さんは、ご飯の時間にお腹があまり空いていないのかも。

大人でも別腹というのがありますが(笑)、子どもも同じ。あまりお腹が空いていなくても、おやつなら食べてしまうかもしれません。
なるべく決まった時間に3食とおやつを食べる生活リズムを
まずは、3食とおやつをなるべく決まった時間に食べる生活リズムを作り、その合間に身体をなるべく動かして、ご飯の時間にお腹が空いている状態を目指してみましょう。

人間、お腹が空いたら食事をするものです。これは極端な例ですが、無人島に行って何も食べものがない状態になったら、落ちているヤシの実だって、どうにかして飲んだり食べたりしようとするでしょう?

子どもだって同じなんです。

「ぐずったらあげる」や交換条件にするのはNG

また、決まったおやつの時間以外に欲しがったときや、ぐずったときにお菓子をあげるのはできるだけ避けましょう。あと、あまりにもご飯をたべなくて親が根負けして、「お菓子を1個食べたらご飯を食べるなら、お菓子をあげる」みたいな交換条件にするのもやめましょう。

そうすると子どもは、「ぐずったらお菓子がもらえる」「ご飯の前には必ずお菓子がもらえる」と考え、またぐずるようになってしまいます。

そもそも、ご飯は身体を整えたり、元気に過ごすための栄養で、お菓子はあくまでもお楽しみ、補助的な食べもの。その考え方をずらさないようにしましょう。
ぐずったらお菓子がもらえる習慣を作らないことが大切

運動→空腹→食事のサイクルを大切に

ちなみにおやつは基本は1日1回、多くて2回でもいいですが、とにかく時間を決めることです。

1日に何度もおやつを食べると、口の中で常に虫歯菌が酸を出し、カルシウムなどの歯の成分を溶かしてしまい、虫歯になってしまいます。

身体を動かして、お腹が空いて、ご飯を食べる。その基本のサイクルを大切にするようにしましょう。
外で思い切り遊んでお腹を空かせて
また乳幼児期のおやつは副食的な役割と考えて、なるべくフルーツや小さなおにぎりなどにするのがおすすめです。

たまには甘いビスケットなどはうれしいですね。「今日はビスケットだ!」という日がときどきあるくらいが、身体のためにもいいのではないかと思います。
乳幼児期のおやつは副食的な役割

同じ歳、同じ体型でも食べる量は違うもの

それから、これは大人でもそうですが、同じくらいの体型でも少食な人、たくさん食べる人、いろいろな人がいます。

育児書などには「何歳児だとこれぐらい食べます」みたいなことが書いてあるからと、それに合わせて毎回出して、完食しないから毎回無理やり口に入れる……というのは絶対にやめましょう。食事の時間が嫌いになってしまいます。


それで毎食30分かかってしまいます、みたいなご相談もあります。でもそれはもしかしたら、その子にとってはちょっと多い量かもしれません。
食べきれる量を出して、子どもの達成感を満たして
毎回そうなっているのであれば、一度、量を減らしてみましょう。子どもが食べきれたら「すごい! きれいに食べられたね」と認めましょう。子どもは達成感を感じ、「残さずに食べたいな」と思うでしょう。

「まだ残っているじゃない。何口しか食べてないよ」と毎回怒られるよりも、「お皿ピカピカになっちゃった! すごいね!」「食べきっちゃったね! かっこいい!」と褒められたほうが、子どもも「見てみて。僕は食べられるんだよ」と誇らしい気持ちになれます。

足りないようでしたら、お代わりしてあげたらいいですね。楽しく食事することで、食も進みます。これは大人も子どもも同じです。ぜひやってみてくださいね。
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