ママといると安心できるのです。これは母子の絆ができつつある証拠で、とても幸せなことですね。
「私にべったりで、公園にいっても、お友だちと遊ぶより、私と遊びたがります。育て方に原因があるのでしょうか?」(2歳・男の子)
ママに見守られている安心感が成長には必要です
ママ離れができないのも、その一つ。
こういう子は、今は大変ですが、立派に自立していける子です。納得いくまでママにべったりできた子は、安心してしっかり自立のステップを踏んでいくことができるのです。
自立を焦って無理に突き放そうとするのは、むしろ逆効果になります。
後追いがひどくて、イライラするときは、逆に子どもをギュギュッと抱きしめて「大好き! ずっとくっついていようかな」などと、ユーモラスにいってみるのも方法です。
子どもはあまのじゃくなところがあるので、「イヤ~」などと離れたがることもあるし、ママに受け入れられていることを感じて安心するでしょう。
「最近、娘は『ママがいいの!』といいはって困らせます。チャイルドシートからおろすのも、歯を磨くのも『パパはイヤ』。パパがかわいそうだし、私も大変です」(2歳半・女の子)
「パパの日」を作ってみるのも方法です
子どものパパへの抵抗感が大きいときは、しばらくはママが仲介役になって3人で遊んでみましょう。
慣れてきたら、「パパの日」を作って、ママは数時間でも外出を。
最初は泣かれても、ママがいなければ、愛情をかけてくれるパパとうまく過ごせるものです。
子どもは、そのなかで、「ママとは違うパパのよさ」を知ることができるでしょう。
「2歳の娘は、私が離れると泣きます。春から幼稚園生活を予定していますが、とても不安。少しずつでも慣らしていきたいのですが、どうしたらいいのでしょう?」(2歳・女の子)
苦しくなったら、上手にリフレッシュして
園の先生はプロ。心配はいりません。入園までごく普通に過ごしながら、パパや祖父母などともいい関係を作ってあげましょう。
今は信頼感を形成している時期なので、できるだけ子どもに関心を向けてあげるのがイチバン。
子どもが「見て見て」といえば、それに応え、泣いたときは「どうしたの?」と普通に気づかってあげてください。
大事なのは、こういう応答性です。
ママは大変ですが、「パパの日」などを上手に作って、息抜きしながら子どもを受け止めてあげられるといいですね。
そうすれば、母子の絆がしっかりできて、まもなくママ離れしてくれる日がくるでしょう。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock

げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...
渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...