東京でも震度5が起きた東日本大震災 どういう状況だった?
あのとき生まれた子どもたちは、はや11歳になります。
その震災が起こった時、東京でも震度5強を観測しました。
東北地方や北関東の甚大な被害とは比べようもないですが、東京にいても、生まれたばかりの赤ん坊を抱えていたり、妊娠中だったりした母親たちは、不安な日々を過ごしました。
当時の切迫した思い、そしてそれが今にどう生きているかを取材をしました。
『震災を機に家も持ち物も身軽に』 浅田えりさん(44歳)
夫は同業者だったので、私の仕事がダメになるなら夫だってどうなるか分からない。放射線の問題もあったし、そもそも東京に住み続けることができるんだろうか、という不安も……。
それで本気でマンションを売って賃貸物件に移ろうと考え、震災直後は一日中物件検索をしていたほどです。
ただその2年後、当時のマンションは売って、駅近でいつでも売れそうなマンションに引っ越したんです。いざというときにはすぐに手放して移動できる、と思ったら、ちょっと身軽な気持ちになれましたね。
こんなに持ち物が多いといざというときに身動きがとれない、ということも反省して、その後夫にはかなり断捨離をさせました。
10年かけてバイク3台、自転車5台、ギター10本。最近また、剣道というかさばる趣味を始めたのですが、まあこれ1つだけになったのでまだマシです。
そうやって、できるだけ物は増やさないよう気を付け続けています。震災は忘れた頃にやってくると言いますから……。