「子育てはもっと気楽に」が苦手。【犬山紙子と考える!モヤッと育児Q&A】
育児に関する情報や世代間の価値観の違いなど、気になる疑問に犬山紙子さんが答えるシリーズ最終回
2023.11.22
ライター:木下 千寿
育児中の気になるモヤモヤ疑問を、犬山紙子さんと一緒に考える
「“悩み”というほどではないけれど、どうも腑に落ちない」「なんだか気になる」そんな話を、イラストエッセイスト、コラムニストとして活躍し、自身も6歳の娘さんの子育て真っ最中の犬山紙子さんと一緒に考えてみましょう。
「『気楽にやればいい』と言われると、自分の子育てを否定された気分に」
子育ては気楽ではいられないシーンがたくさん! 大変さを分かってくれる相手を味方に。
でも確かに、「気楽にやればいい」と言われても、子育てって気楽ではいられないシーンがたくさんありますよね。目を離せばすぐに危険にまっしぐらな幼児期……。「じゃあ気楽にやれるくらい、環境を整えてください!」という気持ちもまた分かります。
根っこの部分で言えば、子育てを真面目にやっていない人なんて、あんまりいないと思うんです。もちろん「ここは手を抜く」「これはまぁ仕方ないか」など諦めたり、妥協したりするところはあるだろうけど、自分の子どもに「幸せになってほしい」という想いはあるから、みんな真面目。
「コツコツ頑張ってきたんですね、素晴らしいことです。自分の時間も我慢していたんじゃないですか?」と大変さを分かってもらえる存在がいると、気持ちが救われるかなと思います。子育てをやっている友達同士で、お互いを褒め合うとか。
かつて子育てをしていた先輩が、今、必死で子育てをしている人たちを見たときに、「渦中にいたときはあんなに思い詰めていたけれど、もっと余裕をもって接すればよかった」という振り返りの気持ちからの発言かな、とも思うんです。でもその助言で自分のアイデンティティーに危機を感じるようなら、その声掛けは無視しちゃっていい。「真面目」である自分を誇れることも、本当に素晴らしいことだと思います。
木下 千寿
福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。
福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。