「子育て観のギャップ」義父義母と上手に付き合いたいけど…【犬山紙子と考える!モヤッと育児Q&A】
育児に関する情報や世代間の価値観の違いなど、気になる疑問に犬山紙子さんが答えるシリーズ第5回
2024.02.07
イラストエッセイスト・コラムニスト:犬山 紙子
今回はこれまでにご紹介したなかから、子育てをめぐる義父や義母との付き合い方についてまとめて振り返ります。
「親世代と私たちとの子育てに対する考え方のギャップに困っています」
「1歳の息子がごはん(米粒)で遊ぶと怒る義父。ごはんに対して興味があるからだと言っても『ごはんを粗末にしてはダメだ』と言われます。どうすれば分かってもらえるでしょう?」(1歳男児/ママ)
子どもがもう少し大きければ、『おじいちゃんはああいう考え方だけど、ウチは違う考えだからね』とこっそり伝えるのもアリ。子どもはここで『大人も人によって言うことが違うんだ』と学ぶわけです(笑)。誰がどんなふうに子育てをしても、価値観が違う大人の言うことに振り回されるというケースは必ず出てきますから、その練習だと思えばいいと思います。
『子どものほっぺにチュー』とか『自分が食べた箸で食べさせる』など、親世代との子育てに対する考え方や意識のズレはいろいろあると思います。SNSなどで、世代別に子育てに対する考えの違いをまとめたリストが出ていたりもするので、そういうのを親と共有しておくといいかもしれませんね。もちろん、関係性によると思いますが、それぞれ夫と協力して互いの実親に送っておくとスムーズかなと思います」
「祖父母の子どもへの接し方が受け入れられない」
「祖父母の子育てに対する知識が不足していることにモヤります。子どもの外見のことを悪く言ったり揶揄(やゆ)したり、子どもにこそっと甘いものを与えたり……何度注意しても変わりません」(1歳男児/saa)
自分の子どもを『ウチの子は頭が悪くて……』『◯◯ちゃんみたいに美人じゃないから』と自虐のつもりで卑下する親御さんもいますが、親からそういうことを言われると、子どもは本当に傷つきます。だから、絶対に言ってはダメ。子どもと親の人格はまったく別物なので、子どものことを卑下するのは、子どもの人格否定につながるという認識をもってほしいです。
子どもの外見に関してネガティブなことを言う大人には、子どもを会わせるのは怖くなりますよね。saaさんのお子さんは1歳なので、まだ本人の記憶には残らないかもしれないけれど、祖父母に『外見のことを悪く言うなら、会わせない』とハッキリ伝えてもいいと思います。それぐらい、外見のことを言うのはNG! 子どもの心を守るのが先決です。そして子どもには、引き続きフォローを入れてあげてください」
男兄弟を育てた義母の「女の子は育てやすい」発言
「男兄弟を育てた義母から、『女の子は育てやすいから~』と言われてモヤッ。女の子のお母さんも男の子のお母さんも、それぞれ苦労して子育てしているはず。『性別は関係ないですよ』とやんわり言い返したけど、義母はこんな感じの発言をときどきするので、疲れます……」(2歳女児/ママ)
まずは夫に言って、伝えてもらうのがよいと思います。波風立たせたくなかったら、義母の「女性だから苦労した話」を聞き出して、ねぎらいながらも、性別が理由でそういう苦労をしないで済む社会にしたいですね、と話してみる。
この先『女の子だから家事を手伝いなさい』『男の子なんだから泣いちゃダメ』など、直接子どもに悪影響のあるようなことを言ってくるのであれば、子どもには『おばあちゃんはああ言うけど、そんなことないからね』と耳打ちしつつ、子どもを守るために距離を置いてもいいんじゃないでしょうか」
犬山 紙子
生年月日 1981年12月28日 出身地 大阪府 仙台のファッションカルチャー誌の編集者を経て、家庭の事情で退職。 20代を難病の母親の介護をしながら過ごす。 2011年、女友達の恋愛模様をイラストとエッセイで書き始めるたところネット上で話題になり、マガジンハウスからブログ本を出版しデビュー。 現在はTV、ラジオ、雑誌、Webなどで粛々と活動中。 2014年に結婚、2017年に第一子となる長女を出産してから、児童虐待問題に声を上げるタレントチーム「こどものいのちはこどものもの」の立ち上げ、社会的養護を必要とするこどもたちにクラウドファンディングで支援を届けるプログラム「こどもギフト」メンバーとしても活動中。 その反面、ゲーム・ボードゲーム・漫画など、2次元コンテンツ好きとしても広く認知されている。
生年月日 1981年12月28日 出身地 大阪府 仙台のファッションカルチャー誌の編集者を経て、家庭の事情で退職。 20代を難病の母親の介護をしながら過ごす。 2011年、女友達の恋愛模様をイラストとエッセイで書き始めるたところネット上で話題になり、マガジンハウスからブログ本を出版しデビュー。 現在はTV、ラジオ、雑誌、Webなどで粛々と活動中。 2014年に結婚、2017年に第一子となる長女を出産してから、児童虐待問題に声を上げるタレントチーム「こどものいのちはこどものもの」の立ち上げ、社会的養護を必要とするこどもたちにクラウドファンディングで支援を届けるプログラム「こどもギフト」メンバーとしても活動中。 その反面、ゲーム・ボードゲーム・漫画など、2次元コンテンツ好きとしても広く認知されている。