今回はこれまでWEBげんきでご紹介してきた記事のなかから、トイレトレーニングを始める正しい時期や上手にできるコツなど、発達心理学の専門家・渡辺弥生教授によるアドバイスをご紹介します。
目次
「いつごろから、どうはじめたらいいの?」(2歳・女の子)
お試し感覚でトイレ体験を
「まず、おむつ交換をこまめにして、排泄の間隔をチェックしてみましょう。おしっこの間隔が数時間あいていれば、トイレトレーニングをはじめられます。それと同時に、トイレに興味がわくような働きかけをするのもオススメです。
もし、突然便座に座らせられて、「おしっこしましょうね」といわれても、子どもは驚いてしまうだけ。絵本やDVDを見せたり、ママやパパ、お友だちのトイレタイムを見学させて、イメージを作っておくとよいでしょう。
お昼寝のあとなど、出ていてもいい時間なのに、おむつがぬれていないことがあったら、優しく便座に座らせてみましょう。
もしかしたらタイミングが合って、うまく出るかもしれません。そのときに喜んであげて、トイレで排泄するのは「いいこと」だという印象を持たせましょう。そして、しばらくそれを続けて、少しずつトイレに慣れさせていきましょう」
「3ヵ月たつのに、うまくいきません」(2歳・女の子)
停滞したら、初期の段階に戻してみましょう
おむつ外れに必要なポイント
★膀胱におしっこをためる力。
★膀胱がいっぱいになっている感覚。
★排泄はトイレで行うという理解力。
★排泄をコントロールして、トイレへいくまでがまんする力。
「トイレを怖がる」(2歳8ヵ月・男の子)
『トイレを怖がって、座る以前にギャン泣きします』(2歳6ヵ月男児)
「まずはトイレの電球を変えてみてください。保育園や病院のトイレは昼白色を使っていることが多く、明るいんですが、家のトイレってオレンジ色の電球色がほとんど。フワッとした光はやさしいけど、若干暗いんです。それを怖いって思っているのかもしれない。
また、一般家庭のトイレは大人用。子ども用の補助便座は使っていても足が床につかず、ぶらぶらしていることが結構あります。たとえば足を置けるように、ステップ台のようなものを用意してあげると安心感が生まれるかと思います。好きなキャラクターのポスターや、水を流すボタンにシールなどを貼って、『○○ちゃんは水を流す係。このキャラクターといっしょにお水を流してみようね』と役割をもたせるのもいいですね」
お助けアイテムを活用する
オマルも、子どもが取っ手を握りやすい安定感のあるタイプのものから、大人用のトイレにスムーズに移行できる洋式トイレ型のものなどさまざまなタイプがあります。子どもといっしょに、店頭で選んでみても楽しいですね。
トレーニングパンツは吸水性や素材もチェックしたいところですが、「好きなキャラクターのトレーニングパンツを履かせたら、『汚したくない』と言ってトイレに上手に行けるようになった」などの声も。
就寝時には、パジャマの上から履くおねしょケットやふとんを汚さない防水シートもあると便利ですね。子どものトイレへの昇り降りにはスツールも用意したいところです。
ほかにもトイトレを扱った絵本やおもちゃなど、便利なアイテムを活用しましょう。
先輩パパママが使ったワザ「あの手この手」
【お風呂からの大移動】
お風呂でおしっこしたくなるという、我が子の習性を生かして、お風呂に入るときにおまるを持参! 徐々に脱衣所、廊下、そして最終目標のトイレへと場所を変えていく。
【ちっちポイントカード】
トイレでできたら、ポイントがもらえるカードを発行しました。ポイントをためると、トイレに飾られている駄菓子屋のおもちゃから、好きなものが引けるという仕組み。
【大歓声サポータープラン】
おしっこやうんちが成功したときに、ママパパ(いれば兄姉祖父母も!)がトイレの前で拍手と歓声で出迎える。家族が大勢いない時間の場合は、ママ一人でも、メガホンを持って盛り上げて応援。「出たーーーー!!!!」とワールドカップ並みにリアクションすると、かなりご満悦で成功率が上がるとか!?
トイトレを楽しむ「おしゃべりワンワン」
「うんちかな?おしっこかな?おならかな?」「やったね!スッキリ!(♪パンパカパーン)」など9種類のおしゃべりでワンワンがトイトレを応援! ぽぅぽや思わず笑っちゃう効果音も入っています。
本誌もトイトレに無理なく取り組める仕掛けが充実!
付録と連動した「トイレチャレンジポスター」やいろいろなトイレが登場する「トイレいっぱい!」は、シールを貼ったり、ワンワンのおしゃべりやトイレの音などを聞きながら、お子さんといっしょに遊べます。
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ
関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ
原 あいみ
1976年名古屋生まれ、東京在住。 著書に、絵本『おにのこにこちゃん』(ぶん:ケロポンズ/ポプラ社)、 『素人ですが、デザインしてみました。』(作:京田クリエーション/PIE International)など。 長年の不妊治療の末授かった、 愛娘の観察絵日記がライフワーク。 お仕事頑張る! でも、家はぐちゃぐちゃ…。 バランスよく生きるのが 生涯の目標です。 インスタグラム:https://www.instagram.com/aimihara/ ブログ:https://ameblo.jp/aimihara
1976年名古屋生まれ、東京在住。 著書に、絵本『おにのこにこちゃん』(ぶん:ケロポンズ/ポプラ社)、 『素人ですが、デザインしてみました。』(作:京田クリエーション/PIE International)など。 長年の不妊治療の末授かった、 愛娘の観察絵日記がライフワーク。 お仕事頑張る! でも、家はぐちゃぐちゃ…。 バランスよく生きるのが 生涯の目標です。 インスタグラム:https://www.instagram.com/aimihara/ ブログ:https://ameblo.jp/aimihara
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。