小さな手のひらと会話できる時間【孫に読み聞かせる絵本を専門家が推薦】

孫4人と楽しむ絵本の魅力を綴る「ばあばのまごまご絵本日記」#5

絵本コーディネーター:こが ようこ

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作家であり、絵本コーディネーターのこがようこさんは、4人のお孫さんの「ばあば」。お孫さんといっしょに絵本を楽しみながら遊び、成長を見守る日常を綴った「まごまご絵本日記」は、孫育て世代も子育て世代も注目のエッセイです! 長年愛される名作や新しい話題の絵本までいろいろな絵本が登場。ぜひ絵本選びのヒントにしてみてください♪

今回紹介するのは、かわいいやり取りが魅力の「みーせーて」です。

「お口のなか、見ーせーて」

次女の三姉弟、ぱっぱちゃん(4歳)、ぴっぴくん(3歳)、ぺっぺくん(4ヵ月)が遊びに来てくれました。

ぱっぱちゃんとぴっぴくんが大はしゃぎで飛び跳ねる。その横で、ぺっぺくんはスーヤスヤとねんね中。たくましいなあ。二人の様子がおもしろくって、わたしが大きな口を開けて笑ったら、ぱっぱちゃんが飛んできました。

「ばあば、お口のなか、見せて!」何かしらと思いつつも、あーんと開けたら、「これ、なあに? これ、なあに?」と、大騒ぎです。

わたしの奥歯にね、虫歯の詰め物があってそれが銀色なんですねえ。今はセラミックか何かで目立たないのでしょうが、奥歯は昔処置したまんま。銀色のが詰まってる。きゃあ、恥ずかしい! でもここは年の功。涼しい顔で、「金ピカだよ! 金ピカ!」と言ってみました。ぱっぱちゃんは今、金ピカが大好きです。すっかり羨望の眼差しに変わりました。

「どうして、歯に金ピカがついてるの?」「宝ものだからここにしまってあるんだよ」ぴっぴくんも飛んできます。「ばあば、あーんして! あーん!」二人の、あーん攻撃にアゴが痛くなっちゃったわたしです。ムフフ、いつバレるかなあ。

かわいいやり取りができた「みーせーて」

「みーせーて 大型本」(2023年)
作・スギヤマカナヨ/定価:1870円(税込み)/アリス館
両方のてのひらを合わせて、「なに はいってるの? みーせーて」「いーいーよ」で、ページをめくると、てのひらから、鈴、てんとうむし、おはな……。いろいろな、いいものがでてくる絵本です。

ぱっぱちゃんとぴっぴくんは、この絵本が大好き。「みーせーて」「いーいーよ」の台詞をいっしょに言ってくれます。それから自分たちも、かわいい手を合わせて開いて、楽しんでいます。この間、わたしが手の中にお菓子を入れてぴっぴくんに差し出したら、「みーせーて」と、わたしが読んだ絵本のリズムで言ってくれました。「いーいーよ」と、てのひらを開いてお菓子をプレゼント。こんなやりとりがあると、心が震えるほどうれしくなっちゃう。愛しくなっちゃう!
読み聞かせの様子
イラスト・文/こがようこ
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こが ようこ

絵本コーディネーター

作家。絵本コーディネーター。30年以上にわたり、さまざまな場所でおはなしを届ける活動を続ける。絵本作品に『ぺこぺこ ペコリン』(絵・くさかみなこ/講談社)、『どーこかな?』『なんのおと?』(瑞雲舎)、『いやいやいちご』(絵・たかおゆうこ/教育画書)、『おなかのなかのあかちゃんへ』(絵・くのまり/岩崎書店)、「語りかけ絵本」シリーズ(大日本図書)、「わらべうたでひろがるあかちゃん絵本」シリーズ(絵・降矢なな/童心社)などがある。げんきで「こころを育てる絵本1・2の3」を連載。

作家。絵本コーディネーター。30年以上にわたり、さまざまな場所でおはなしを届ける活動を続ける。絵本作品に『ぺこぺこ ペコリン』(絵・くさかみなこ/講談社)、『どーこかな?』『なんのおと?』(瑞雲舎)、『いやいやいちご』(絵・たかおゆうこ/教育画書)、『おなかのなかのあかちゃんへ』(絵・くのまり/岩崎書店)、「語りかけ絵本」シリーズ(大日本図書)、「わらべうたでひろがるあかちゃん絵本」シリーズ(絵・降矢なな/童心社)などがある。げんきで「こころを育てる絵本1・2の3」を連載。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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