「ほかの子が苦手な2歳」子育てのお悩みに現役保育士てぃ先生がアドバイス!

フォロワー80万人超えのカリスマ保育士てぃ先生の“目からうろこ”の育児アイディア #36

保育士:てぃ先生

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YouTubeチャンネル登録者数80万人超えのカリスマ保育士てぃ先生が、育児の悩みを一発解決! 

「保育のプロ」として日々子どもに接しているてぃ先生ならではの、的確で「すぐ効く」目からうろこの育児アイディアを紹介する連載です! 今回は「ほかの子たちがいると泣いてしまう」という2歳の女の子のママからのご相談です。
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お悩み『ほかの子どもが苦手で、泣き出してしまいます』

「子どもがたくさんいるところに行くと、泣き出して帰ろうとしてしまいます。集団生活に慣れさせるために、無理矢理にでも連れていったほうがいいのでしょうか?」(2歳2ヵ月女児)
人見知り? 泣いてばかりいる娘
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アドバイス①「無理に連れていく必要はない」

いやがっているのならば、無理矢理連れていく必要はないと思います。子どもが「お友だちと遊ぶ」という意識を持つのはおよそ3歳から。お子さんはおそらくまだ「友だちと遊びたい」と考えていないと思いますし、発達段階的にも年齢の近いお友だちはまだあまり必要ないと思います。もし親御さんがいずれくる集団生活のためになにか準備をしたいと思うのならば、親御さんが練習相手になるといいと思います。

たとえば家の中で親と過ごす時間が多いと、その子が遊んでいるおもちゃをだれかにとられる、という経験はあまりしないですね。なので「お父さんも遊びたいから、そのおもちゃ貸して」など、貸し借りの練習になるような場面を作るのはいかがでしょうか? 遊びの一環としてそういったやり取りを意図的に作ると、子どもにとって経験になります。経験をした上で集団生活に入ると、お友だちから「貸して」って言われたときに「あ、これやったことある!」ってドキドキしないで済みますね。

まったく経験せずいきなりお友だちに「貸して」って言われて「やだ!」と応えると、トラブルになってしまうかもしれません。トラブル自体、子どもの世界では当たり前で全然悪いことではないのですが、家の中で親とだけ遊んでいるとそういった交渉というか、やり取りの経験がどうしても少なくなってしまうと思います。お家でも「貸し借り」や「順番」など、集団になって必要になってくることを練習しておくというのはいいと思います。
おうちの中で練習してみよう
おうちの中で練習してみよう

アドバイス②「『ありがとう』が大事」

保育園でも、貸し借りができないお子さんは必ずいます。そういったお子さんは「貸したら返ってこない」と思っていることが多いんです。なので、もしお子さんが遊んでいるおもちゃを「貸して」と借りたなら、「ありがとう」と遊んだ後に必ず返すのが大事です

ご家族で練習する中で「貸したものが返ってくる」ということを体験していれば貸すことができます。でも集団生活が始まると返してくれないお友だちが出てきますけど(笑)。そういうことすべてが体験、経験になるのだと思います。お家で生活するのと集団で生活するのとで、大きく違うのは「ルール」「マナー」などの秩序だと思います。たとえば寝るときに家の寝室で騒いでも、子どもは自分だけだから自分が怒られるだけです。

でも保育園のお昼寝の時間に騒いだら、それは寝ている子や寝たい子に迷惑がかかりますね。周りに人がいるところでは、ある程度のルールを守りながら行動するべきだ、ということを学びだすのが3歳くらいからです。そこから小学校に入るくらいまで、少しずつ社会性や秩序を身につけていくのだと思います。いずれにせよ、2歳ではまだまだ練習段階です。長い目で見守っていきましょう。
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撮影/嶋田礼奈 取材・文/久世恵美 写真/PIXTA
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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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てぃせんせい

てぃ先生

保育士

関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ

関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ