てぃ先生が解決! 「#35上の子を𠮟る」「#36友だちが苦手」

フォロワー50万人超えのカリスマ保育士てぃ先生の“目からうろこ”の育児アイディア第18回

保育士:てぃ先生

てぃ先生の目からうろこの育児アイディア

Twitterフォロワー数53万人超え、YouTubeチャンネル登録者数57万人超えのカリスマ保育士てぃ先生が、育児の悩みを一発解決! 

テレビ出演でも話題のてぃ先生は、なんと現役の保育士。その超具体的な育児法はかつてない斬新なアイディアに溢れていて、世のママパパに圧倒的に支持されています!!

まさに「保育のプロ」として日々子どもに接しているてぃ先生ならではの、的確で「すぐ効く」目からうろこの育児アイディアを紹介する連載です!
てぃ先生
保育士として勤務のかたわら、その専門性をいかしTwitter、YouTubeなどで、子育ての楽しさや子どもとの向き合い方などを発信、大反響を呼ぶ。著書に「カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!」(ダイヤモンド社)、「ほお…、ここがちきゅうのほいくえんか。」(ベストセラーズ)など多数。

育児の悩み#35『上の子ばかり𠮟ってしまいます』(1歳9ヵ月女児)

下の子が生まれ、上の子を怒る場面が増えてしまっています。上の子もたくさんがまんしたり、手伝いをしたりとがんばっているのですが…。

上の子ばかり怒ってしまう

「お子さんに対して親御さんが『○○って言ったら○○するだろう』というイメージを持つのは、やめたほうがいいと思います」

姉弟ができたら、上のお子さんを怒ることが増えてしまっているということですね。まだ生まれたばかりの下のお子さんに比べて、上のお子さんには期待のハードルが高いのだと思います。「お姉ちゃんはもうすぐ2歳になるんだから、これはできるだろう」と、親御さんが思い込んでいる。

たとえば「片付けて」って言えば片付けてくれるだろう、「ご飯だよ」って言ったら椅子に座ってくれるだろう……、親御さんが子どもの行動に対する期待値を勝手に高く設定してしまっているのだと思います。一方で子どもの気持ちや心の発達は、まだ親御さんの期待についていってないことが多い。結果、期待とは違うことをしてしまい、親御さんが怒ってしまうということだと思います。

お子さんに対して親御さんが「○○って言ったら○○するだろう」というイメージを持つのは、やめたほうがいいと思います。なぜなら親御さんのイライラが増えるだけなので。これはお子さんに限ったことではなく、パートナーに対しても同じ。「明日ゴミの日なんだ」って言えば出勤時にゴミを捨ててくれるだろう、と思うからそうじゃなかったときにイライラしてしまうのです。だれに対しても「○○してくれるだろう」というイメージはしないほうがいいと思います。
たくさんほめてあげて

「過去のその子と比較して、ほめるといいと思います」

下のお子さんは生まれたばかりですから日々、初めてできることがたくさんあると思います。ハイハイできた、ママって言った、笑った……ほめたり喜んだりするポイントがいっぱいありますね。上のお子さんはハードルがひたすら高くなっているし、新しくなにかできるということが少なくなっています。

親が期待していることができたとき、新しくなにかできたときだけほめようとすると、ほめる回数が少なくなるのは当然です。もし𠮟る回数よりほめる回数を多くすれば仮に𠮟られることがあったとしても子どもは「今日はいっぱいほめてもらえた」と感じると思いませんか? 上のお子さんをたくさんたくさんほめてあげてください。

どうやってほめればいいかというと、過去のその子と比較してみるのがいいと思います。たとえば、ちょっと前まで靴の左右をよく間違えて履いていたけど「今日は間違わないで履けたね!」「スプーンの持ち方がきれいになったね」「お着替え早くなったね」など、過去のその子と比べたらできるようになったことやほめるポイントが、たくさん見つかると思います。

親御さんの中で「できて当たり前」と思っていることにあらためて目を向けてみてください。ほめたいことが山ほどあると思います。ちょっとしたことでもいいので、どんどんほめる言葉をかけると、𠮟ってばかりという毎日じゃなくなくなると思います。

育児の悩み#36『ほかの子どもが苦手で、泣き出してしまいます』(2歳2ヵ月女児)

子どもがたくさんいるところに行くと、泣き出して帰ろうとしてしまいます。集団生活に慣れさせるために、無理矢理にでも連れていったほうがいいのでしょうか?

人見知り? 泣いてばかりいる娘

「いやがっているのならば、無理矢理連れていく必要はないと思います」

いやがっているのならば、無理矢理連れていく必要はないと思います。子どもが「お友だちと遊ぶ」という意識を持つのはおよそ3歳から。お子さんはおそらくまだ「友だちと遊びたい」と考えていないと思いますし、発達段階的にも年齢の近いお友だちはまだあまり必要ないと思います。もし親御さんがいずれくる集団生活のためになにか準備をしたいと思うのならば、親御さんが練習相手になるといいと思います。

たとえば家の中で親と過ごす時間が多いと、その子が遊んでいるおもちゃをだれかにとられる、という経験はあまりしないですね。なので「お父さんも遊びたいから、そのおもちゃ貸して」など、貸し借りの練習になるような場面を作るのはいかがでしょうか? 遊びの一環としてそういったやり取りを意図的に作ると、子どもにとって経験になります。経験をした上で集団生活に入ると、お友だちから「貸して」って言われたときに「あ、これやったことある!」ってドキドキしないで済みますね。

まったく経験せずいきなりお友だちに「貸して」って言われて「やだ!」と応えると、トラブルになってしまうかもしれません。トラブル自体、子どもの世界では当たり前で全然悪いことではないのですが、家の中で親とだけ遊んでいるとそういった交渉というか、やり取りの経験がどうしても少なくなってしまうと思います。お家でも「貸し借り」や「順番」など、集団になって必要になってくることを練習しておくというのはいいと思います。
おうちの中で練習してみよう

「お子さんが遊んでいるおもちゃを『貸して』と借りたなら、『ありがとう』と遊んだ後に必ず返すのが大事」

保育園でも、貸し借りができないお子さんは必ずいます。そういったお子さんは「貸したら返ってこない」と思っていることが多いんです。なので、もしお子さんが遊んでいるおもちゃを「貸して」と借りたなら、「ありがとう」と遊んだ後に必ず返すのが大事です

ご家族で練習する中で「貸したものが返ってくる」ということを体験していれば貸すことができます。でも集団生活が始まると返してくれないお友だちが出てきますけど(笑)。そういうことすべてが体験、経験になるのだと思います。お家で生活するのと集団で生活するのとで、大きく違うのは「ルール」「マナー」などの秩序だと思います。たとえば寝るときに家の寝室で騒いでも、子どもは自分だけだから自分が怒られるだけです。

でも保育園のお昼寝の時間に騒いだら、それは寝ている子や寝たい子に迷惑がかかりますね。周りに人がいるところでは、ある程度のルールを守りながら行動するべきだ、ということを学びだすのが3歳くらいからです。そこから小学校に入るくらいまで、少しずつ社会性や秩序を身につけていくのだと思います。いずれにせよ、2歳ではまだまだ練習段階です。長い目で見守っていきましょう。
▼ 次のエピソード
撮影/嶋田礼奈 取材・文/久世恵美 写真/PIXTA
げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...

てぃせんせい

てぃ先生

保育士

関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディ...