「どうする? 自己主張が激しい1歳」子育てのお悩みを現役保育士てぃ先生が解決!

フォロワー80万人超えのカリスマ保育士てぃ先生の“目からうろこ”の育児アイディア #33

保育士:てぃ先生

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YouTubeチャンネル登録者数80万人超えのカリスマ保育士てぃ先生が、育児の悩みを一発解決! 

今回は、自己主張ができるようになった1歳児の行動について。気持ちを言葉できず、ときには物を投げたりすることも。そんな子どもの対応について、的確で「すぐ効く」目からうろこの育児アイディアを紹介します!
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お悩み『気持ちをうまく表現できない』(1歳男児)

「息子が自己主張ができるようになってきました。うれしい反面、うまく気持ちを表現できない息子をどう受け止めればいいのか、悩んでしまいます」(1歳8ヵ月/男の子)
うまく感情表現できない

アドバイス①「言葉にする」

感情をうまく表現できない息子さんとどう向き合えばいいか、ということですが、僕はまず「気持ちを受け止め言葉にする」ということが大事だと思います。

大人と子どもで圧倒的に違うのは、言語による表現力です。相手に何かしてほしいときなど、自分の希望を伝えるとき、大人だったら「○○してほしい」「○○できますか?」などと、言葉で説明しますね。子どもはまだ、自分の感情や思っていることのイメージを言葉にすることが難しい段階です。

自分の考えが伝わらないときに物を投げたり相手にかみついたり、引っ搔いたり叩いたりしてしまうのは、暴力ということではなく、言語能力よりも身体能力のほうが早く成長するからなのです。

たとえばおもちゃの取り合いになってしまったときなど、「僕も遊びたいから次貸してね」「わかった。でもまだ遊んでいる途中だからちょっと待ってね」などと言えれば丸く治まりますが、そこまでちゃんと言葉にできないからいきなり「ガブッ」と嚙みついて「わーん」と泣く……ということになるのです。
子どもの気持ちを受け止めてあげて

アドバイス②「共感、代弁を繰り返す」

子どもの感情やイメージを受け止めて、具体的な言葉にしてみましょう

言語の部分を大人がフォローしてみてください。「○○したかったんだね」「○○って思ったんだ」「○○だったんだね」など、子どもの感情やイメージを受け止めて、具体的な言葉にする。言葉にすることで「パパとママにはちゃんと伝わっている」「わかってもらっている」とお子さんが感じることができれば、安心して気持ちも安定します。

子どもの感情やイメージを大人が言語化することによって、それを聞いた子どもは経験を積み、徐々に言葉を獲得していきます。獲得した言語をうまく扱えるようになれば、言葉で説明できるようになりますから、叩いたり嚙みついたりという行動も自然に減ってきます。

具体的な言葉にすることは「こういうときは○○って言えばいいんだ」という見本を親御さんが常に見せていることと同じです。ですからお子さんの気持ちを受け止めずに親御さんがただ「ダメ!」としか言わないと、子どもに身に付く語彙は「ダメ」だけになってしまいます。

「子どもの気持ちに共感する、気持ちを言葉で代弁する」。この繰り返しで子どもは言葉を覚えて使えるようになっていくのだと思います。毎日毎日の小さな積み重ねが、子どもの語彙力を育んでいるのです。
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撮影/嶋田礼奈 取材・文/久世恵美
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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

てぃせんせい

てぃ先生

保育士

関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ

関東の保育園に勤める男性保育士。 保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。 他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。 ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、X(旧Twitter)フォロワー数は62万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。 著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。 Twitter:@_HappyBoy Instagram:@tsenseidayo YouTube Amebaブログ