「着替えに時間がかかる」グズグズ2歳にイライラ…対処法を専門家がアドバイス【うちの子のナゾ】

「なぜ?」と感じる、ちょっと気になる、うちの子の不思議な行動や気質……etc.その世界の専門家に聞くシリーズ第43回。

げんき編集部

早く着替えてほしいのに…
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「着替えに異常に時間がかかります。服を着るとき、いつもぐずってしまい、なかなか着替えられません。朝、登園前など時間がなくて本当に困ります」(2歳3ヵ月/女児)

まだできない時期に𠮟るのは悪循環

どのように時間がかかっているか、その様子によって原因はいろいろ考えられます。

2歳ごろからだんだんと自我が芽生え、好奇心が強くなってきます。いろいろなことを「やりたい」「やってみたい」という気持ちや、「こうしたい」という自分のイメージも持つようになります。

ただし、まだ自分のイメージどおりに手指を動かしたり、工夫するのは難しい時期。親としては「朝はさっさと着替えてほしい」と思う気持ちが強くなり、「早くしなさい!」とついイライラした声で𠮟ってしまいがちです。そんな毎日が繰り返されると、お子さんも親御さんもうんざりしてしまいますね。悪循環です。

おそらく「自分で服を着替えたい 」という気持ちは強くあるけれど、まだまだ実力が伴わない。袖を通したりボタンをとめたりがうまくできずモヤモヤしているところに、追い打ちをかけるようにお母さんお父さんか𠮟られ、結果的にぐずってしまう……というような状況なのだと思います。

まだ2歳ですから、手短にテキパキを求めてもできないのは仕方のないことです。しかも、このようなときに親御さんが「なんでできないの?」「やっぱりできないじゃない」などと言ってしまうと、子どもは大きく自信をなくしてしまい、さらにやりたくなくなってしまいます。
上手に着替えたい気持ちはあるけど

「できた」という気持ちを経験させる

「自分でできた!」という気持ちをもたせてあげたい時期なので、ここは親がさりげなく助けてあげてはいかがでしょう?

たとえば袖を通せずにいたら、通しやすいようにこっそり親が引っ張ってあげる。ボタンもうまくできないようならば、手伝うふりをしながらささっと親がとめてしまう。扱いやすいよう、ボタンホールが大きい服を用意しておくなどもいいですね。

子どもの「自分でやれた!」という気分をくすぐることがポイント! 親が上手に立ち回って「ほんと、できたね!」「すごいね!」を演出するといいと思います。

子ども自身に「自分で着替えられた」という満足感を味わわせてあげると、だんだんと自信もついて、3歳以降になると積極的にじっくりと取り組む忍耐力も育ってくると思います。こっそりと着替えを手伝うことは甘やかしではありません。うまくできるように、はしごのように「足場かけ」をしてやりましょう。子どもはどんなことでも「できた」という気持ちを経験することで、だんだんと自信をもつようになっていくのです。
親は時間に追われていますから、イライラして子どもの成長を阻むような言葉がけをしてしまいがちですが、せっかく自立心や冒険心を持って周りの世界を探索し始めたのですから、親は上手にその自立を後押ししてあげられるといいですね。
子どもの発達心理学の専門家
渡辺 弥生先生
イラスト/とやまちさと 取材・文/久世恵美
写真:nonpii/PIXTA(ピクスタ)
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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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