「とにかく走り回る!」言うことを聞かない3歳の対処法を専門家がアドバイス【うちの子のナゾ】
「なぜ?」と感じる、ちょっと気になる、うちの子の不思議な行動や気質……etc.その世界の専門家に聞くシリーズ第42回。
2024.03.30
「落ち着きがなく、電車やファミレス、病院でも騒いで走り回るので困っています。注意しても、言うことを聞いてくれません」(3歳1ヵ月/男児)
「公共の場所」を理解できていない
例えば、「公園では騒いでもいいけど、病院はだめ」ということを、自分から理由を考えて行動することは難しいものです。それでも、繰り返し説明していくことは有効です。「騒いではだめ!!」と「No」「Good」ばかりを繰り返さずに、「絵本を読もうか、ちゃんと座っててえらいなぁ」というように、何をすれば良いか、また良いことをすれば褒められるといった、具体的な理由や望ましい行動を教えていきましょう。
大人と子どもの時間の感覚は違う
時間の概念がまだわからない子どもに「ちょっとだけ」と言っておきながら、かなり長く待たせたことはありませんか? 「ちょっと」と言われたはずなのに、何分も何十分もじっとしていることを親に求められるわけですから、子どもの気持ちを考えると不安になったり、手持ち無沙汰で騒ぎ出してしまうのは、ある意味仕方がないことなのです。
子どもが待てる時間を把握する
普段のお子さんの様子をよく観察して、何分くらいなら落ち着いて大人しくしていられるかを知っておきましょう。それがわかっていると「短いお出かけならば連れていく」、「長時間のときはおじいちゃんおばあちゃんや家族に預ける」など、親御さんも対策をとることができるようになります。同時に、親御さんの気持ちの負担を減らすことができるはずです。
でも、どうしても長時間のお出かけに連れていかなければならないこともありますよね。そんなときはお子さんが落ち着けるアイテムを用意してはいかがでしょう?
おもちゃ、絵本、グッズなど普段の様子から子どもさんが落ち着けるものが良いですね。スマートフォンやタブレットの見すぎは考えものですが、短時間で良質のコンテンツであれば、そのようなときにはとても役に立つと思います。
静かにする理由の説明と、普段からの練習を。
普段から「アリさんの声でお話をしてみよう」などと、お子さんと小さな声でおしゃべりするのもいいですね。このようなごっこ遊びを通して、公共の場での対応を練習しておくと思います。絵本やYouTubeなどで、そうした話題を提供したものがありますから、普段から一緒に読んだり見たりしておくと、子どもはイメージを持つことができるので効果的です。
「注意引き行動」かも。子どもにも関心を向けて
「親に関心を持ってもらいたい」「親の注意を引きたい」という気持ちが強く、このような場合、怒っても意味がありません。むしろ、怒られると反応してもらえるので、どんどんエスカレートしてしまうこともあるのです。
騒いでから注意を向けるのではなくて、落ちているとき注意を向けてあげて、「親がいつも見守ってくれている」「関心を向けてくれている」という安心感を子どもに与えましょう。
親御さんは毎日忙しいと思いますが、お子さんが話しかけてきたらちょっとの時間でも手を止めて、関心を向けてみましょう。繰り返していけばお子さんも安心し、ネガティブな方法で注意を引こうとする行動はおさまっていくでしょう。
日常的に注意したいポイント
・どのくらいの時間待てるか、子どもの実力を把握する
・子どもが落ち着けるアイテムを用意する
・静かにしなければいけない理由を説明する
・子どもの話などに関心をもち、安心感をあたえる
写真:プラナ/PIXTA(ピクスタ)
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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