「子育て」に悩む父親たちへ 保育士・脳科学者・乳幼児発達・発達心理学【専門家たちがアドバイス】
「ママじゃなきゃいや」「パパの育児力アップのためには?」など【まとめ記事】
2024.06.08
今回はこれまでWEBげんきでご紹介してきたなかから、子育てに悩むお父さんに役立つ記事をご紹介します。
何をするにも「お母さんがいい」
「お母さんと遊んだり、いろいろお世話してもらうのが、お子さんにとって一番安心なのだと思います。でも、どうしてもお父さんにお世話をお願いしなければならないときもありますよね。そのとき、お母さんがやっている手順どおりにやるというのがひとつのポイント。
子どもは、いつもと同じが好き。『パパはいや』は、お父さんがいやなわけではなく、お父さんのやり方がなんとなくいやなのです。トイレ、着替え、食事、寝かしつけなど、生活に関わることはなるべくお母さんとお父さんのやり方に相違がないよう、情報共有しておくことが大事だと思います。それが一番お子さんにとって安心なことなので、ご両親で協力してやってみてください」
ママにべったりでなかなか離れてくれない
「無理に離しては絶対ダメ。安心したいからママにくっついているので、離されたら余計に不安になってしまいます。人は安心できてはじめて、ほかの刺激を求めるもの。
パパが抱っこすると必ず泣いてしまうお子さんもいますよね。残念ながらそれはたぶん、パパとの関わりが少なくて、安心できる場所だと認識していないから。パパとの時間を増やして、ママにお気に入りの遊びを教えてもらうなどして、子どもの楽しく遊べる時間を増やしていきましょう」
東北大学加齢医学研究所 瀧靖之教授(脳科学者)の回答
「人間の脳の発達において、最も重要なことの1つに愛着形成があります。脳の発達が大きく進む時期です。子どもを笑顔で見て、話しかけて、ぎゅっと抱いて温もりを感じさせてあげる。これが脳科学的に見て、非常に重要な部分です。
近年、親の愛情が感じられないで育ったり、虐待されて育った子どもは、心身の発達、さらに脳の発達にさまざまな遅れが出てくることが解ってきています。愛情をたくさんかけて悪いことは全くないのです。べったりできる状況はすごく幸せで素晴らしいこと。子どもが年を重ねると、社会性がついて羞恥心も生まれてきます。嫌でも少しずつ離れてしまうときが間違いなくきます。寂しいですが、こればかりはしょうがありません。だからぜひ、今を大切に」
昼間は仲良く公園に行けるのに、寝かしつけは「ママ」
「お子さんはおそらく、お父さんは外に連れ出して遊んでくれる人、つまりアクティブに関わってくれる人と思っているのでしょう。
もし、いつも絵本を読みながら寝かしつけているのであれば、お父さんも同じようにしてみるとか、お母さんとお父さんふたりでいっしょに寝かしつけをしてみたりすることで、だんだんとお父さんの寝かしつけに慣れていくかもしれません。うまくいく方法を探してみてください」
パパの育児参加。育児力をアップするには?
「一般的に子どもと過ごす時間が短いパパに、ママが満足するような育児ができないのも仕方がない面もあります。解決するには、ママがそのことをどう感じていて、どうしてもらいたいのかをしっかり伝えることが必要です。
『いわなくても察してほしい』と思うでしょうが、『いわなければ伝わらない』ことは多いのです。人は、自分の考えややり方が正しいと思いがちですが、価値観も性格も違う相手です。なにが○でなにが×なのかは、話し合いですりあわせていくことが必要です。子どもは成長するので、話し合いは一度や二度では終わりません。できる範囲で、話し合いで共通意識をつくっていきたいものです。
初心者パパには『ダメ出し』は控えましょう。注意ばかりだと、自信もやる気も失いますから、伝え方が大切です。習慣を作るのは最初は大変ですが、それがルーティーン化されれば、ママも笑顔でパパの育児を見守ることができるようになっていくはずです」
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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