パパの育児 「育児力」をアップする秘訣は? 子育ての専門家が回答

こんなときどうする?子育てQ&A#27「パパの育児参加。育児力をアップするにはどうしたらいい?」

教育学博士:渡辺 弥生

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「イクメン」の考え方が徐々に拡がってきたとはいっても、パパとの育児に対する温度差を感じて、「なんとかならないだろうか」と考えるママは多いようです。

子育て中のママが最も頼りたいと思っているのは、やっぱりパパ。ところが、期待どおりにはいかないのも現実です。安心してパパに育児を託せるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「子どもの相手を頼んでも、スマホやTVを見ながらということがよくあって、ホント適当! 子どもはかわいいみたいなのですが、そのいい加減さに腹が立ちます」(2歳・女の子)

適当に子どもの相手をするのはなぜ? 写真/Adobe Stock

子どもに対する感度がママとパパでは違う!?

パパとの育児に対する温度差を感じて、「なんとかならないだろうか」と考えるママは多いようです。

実際、ママとパパとでは子どもに対する感度が違います。

妊娠出産を経験して、いってみれば子どもと一心同体のママと比べて、パパには最初からハンディーがあります。

そのため、「パパは子どものことをよく考えず、マイペースで自分本位な育児をしてしまう」とママに感じさせる結果になってしまいやすいのです。

「ママとパパでは、子育てのやり方や子どもとの関わり方が違うと思います。その育児観の違いや温度差を調整し、お互いに納得して子育てするにはどうしたらいい?」(1歳・男の子)

夫婦で温度差を調整するにはどうしたらいい?​ 写真/Adobe Stock

やり方や自分の気持ちを話し合うことから

なかには育児上手なパパもいますが、一般的に、子どもと過ごす時間が短いパパに、ママが満足するような育児ができないのも仕方がない面もあります。

これを解決していくには、ママがそのことをどう感じ、どうしてもらいたいのかをしっかり伝えることが必要です。

「いわなくても察してほしい」と思うでしょうが、「いわなければ伝わらない」ことは多いのです。

それはパパにしても同じ。じっくり話し合うことが欠かせません。

人は、自分の考えややり方が正しいと思いがちですが、価値観も性格も違う相手です。

なにが〇でなにが×なのかは、話し合いですりあわせていくことが必要です。

子どもは成長しているので、話し合いは一度や二度では終わりません。家庭の事情はそれぞれなので、それが難しいこともあるでしょう。

でも、できる範囲ででも、話し合いで共通意識をつくっていきたいものです。

「自己流で自分本位にしか育児ができないパパ。ママはどうやってサポートしていけば、パパの育児力が高まるのでしょう?」(1歳半・男の子)

パパの育児力を高める方法は? 写真/Adobe Stock

ダメ出しは控え、伝え方はピンポイントで

次に大事なのは、初心者パパには「ダメ出し」は控えたいという点。

注意ばかりだと、自信もやる気も失わせますから、伝え方が大切です。

たとえばシャンプーなら、「それはダメよ!」というより、「この子はお湯をジャーッとかけると泣くから、そっとかけるほうが、うまくいくと思うよ」などと、「これをやると子どもは泣くから」と、ピンポイントでベストな方法を伝えるほうが得策です。

子育てだけでも大変なのに「パパに配慮するなんて疲れる」といいたくもなるでしょうが、あとあとこの努力がママのためにいきてきます。

習慣を作るのは最初は大変ですが、それがルーティーン化されれば、ママも笑顔でパパの育児を見守ることができるようになっていくはずです。

文/宇野智子 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...