熱帯にいるはずのインコが東京に!? 外国の鳥が日本で分布を広げるとどうなる?

MOVE「鳥 新訂版」より鳥類学者・川上和人先生のミニ講義! その6

鳥類学者:川上 和人

外来種問題は動物だけじゃない! 

約100年前に日本に持ち込まれたコジュケイ ©柴田佳秀
熱帯にいるはずのインコが、東京でも見られることを知っていますか? ほかにも、野外で鳥の調査をしていると、なんでこんな鳥が日本にいるんだと、おどろいてしまうこともあります。この鳥たちは、人間によって外国からもちこまれたものが、逃げ出したり、放されたりして、野生化したものなんだ。

このような生物を「外来生物」といいます。じっさい、今の日本だけの話ではなく、世界各地で同じようなことが起こっているのです。そして、その土地に、もとからいる生物や自然に対して問題を起こしているのです。

じっさい、どんな問題があるの?

MOVE「鳥 新訂版」より
・日本で特定の食べものをたくさん食べてしまう!
それを食べている動物に影響を及ぼしてしまう。

・似たようなものを食べる鳥がいたら競争になってしまう!
一方の鳥が減ってしまう恐れがある。

どちらの問題もない場合もあります。だからといって、外来の鳥が増えていいわけではありません。外国からの鳥が日本に多く住み着いてしまうと、日本独特の鳥類相がなくなってしまうのです。逆に日本の鳥が外国に住み着いてしまうと、その国の鳥類相も似たようなものになってしまいます。その結果、生物の多様性が減少してしまうのです。

Dr.カワカミのミニ講義⑥「外国から日本に来た鳥」について解説します!

【図鑑MOVEミニ講義⑥】「外国から日本に来た鳥」について鳥類学者・川上和人先生が解説!

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かわかみ かずと

川上 和人

Kazuto Kawakami
鳥類学者

1973年生まれ。森林総合研究所鳥獣生態研究室長。東京大学農学部林学科卒、同大学院農学生命科学研究科中退。農学博士。著書に、『鳥類学者...