鳥は自然界では欠かせない存在! 生態系の中の鳥の役割を深掘り!
このように生きものはみんな、食べる・食べられるの関係にあって、生態系のバランスが保たれています。もし、小鳥がいなくなると、植物を食べる昆虫が増えてしまい、植物が減ってしまうかもしれません。
実際に鳥はどんなことをしているの?
鳥がふんをすることで、植物の種子を遠くに運べる。ときにはその距離が数百kmを超えることも! これによって植物の分布を広げることができる。
鳥は……「羽毛」に種子をくっつけて運ぶ!
オナモミなどが、人間の洋服にくっつくように種子を羽毛につけて運ぶ。
鳥は……小さな生きものをタクシーのように運ぶ!
食べた花の中に縮こまっていたカタツムリなどが、生きたままふんの中に。生きたカタツムリをタクシーのように運ぶことも。
鳥は……生態系エンジニア!
生態系の中にもともと存在しない生息地を作る役割も。例えば、キツツキは木の幹に巣あなをあけますが、その後、この穴をシジュウカラなどの他の鳥や、コウモリの仲間やリス、ハチまでもがすみかとして利用します。つまり、他の生きものにとっての新たな生息地をつくりだし、提供しているのです。
鳥は……他の生物に恐怖を与えることができる!
例えばタカがいることで、食べられる側の生きものは逃げなければいけない。というように、捕食者は食べられる側の行動のコントロールができるのです。行動の進化に対して捕食者が与える恐怖はとても重要な役割を果たしています。
川上 和人
1973年生まれ。森林総合研究所鳥獣生態研究室長。東京大学農学部林学科卒、同大学院農学生命科学研究科中退。農学博士。著書に、『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』『そもそも島に進化あり』『鳥類学は、あなたのお役に立てますか?』などがある。図鑑や絵本の監修も多く手がけている。 『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』 https://amzn.to/3ZR6LHO 『そもそも島に進化あり』 https://amzn.to/48Pvf8v 『鳥類学は、あなたのお役に立てますか?』https://amzn.to/3rMIJS0
1973年生まれ。森林総合研究所鳥獣生態研究室長。東京大学農学部林学科卒、同大学院農学生命科学研究科中退。農学博士。著書に、『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』『そもそも島に進化あり』『鳥類学は、あなたのお役に立てますか?』などがある。図鑑や絵本の監修も多く手がけている。 『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』 https://amzn.to/3ZR6LHO 『そもそも島に進化あり』 https://amzn.to/48Pvf8v 『鳥類学は、あなたのお役に立てますか?』https://amzn.to/3rMIJS0