大島 康嗣
カメラマン
1942年埼玉県生まれ。1964年講談社写真部カメラマンとなり、『週刊少年マガジン』グラビア担当。1965年から2020年までじつに55年に渡って、特撮映像作品のスチールを撮り続ける。
グラルファンと出会ったトマノ
彼の妻は、５年前に他界していた。また、彼はバイオリニストだったが、その演奏が録音されレコードになったのは１度だけだという。それでもバイオリンを弾き続けてきたトマノだったが、年老いた今の彼は昔のように演奏することができなくなっていた。40年前の妻と息子と一緒に写った写真を見せるトマノに、暁は今の彼の心にはどうすることもできない大きな穴が開いていると感じたのだった。
そして、夜の街に雪のような光が現れ、カードの絵と同じ扉が出現。その光が現れている瞬間に目を閉じていれば、時間の停止から逃れグラルファンを見ることができると聞いていた暁は目を閉じる。少しして目を開けると、本当に時計が止まっていた。そして、街には神秘的な光を放つグラルファンの姿があった。急いでトマノの自宅に向かう暁。そこには、写真で見せてもらった40年前のトマノと彼の妻と息子が楽しく過ごす様子があり、それを見つめるトマノがいる。
トマノに声をかける暁だったが、あれだけグラルファンを待っていたトマノは、思い出の中にはいけないと言葉を漏らす。楽しかった思い出が再び手に入るのにと、トマノの心変わりを理解できない暁。しかし、トマノは「あそこにいる私は、あのときの私のもの。あの時間をもう一度生きることはできない」と語ったのだった。
「どんな瞬間も、一度きり」。陸上で敗退した自分と重ね合わせた暁は彼の気持ちに気づき、トマノに代わってグラルファンを帰すことを決める。すると、時間が停止したはずの世界でアヤノと遭遇。彼女とムサシも、グラルファンの存在に気づき調べていたのだ。アヤノとともにトマノのレコードを聴かせて、カードの扉の向こうの世界に帰るよう誘う暁だったが、グラルファンはなかなか帰ってくれない。すると、ムサシが変身したウルトラマンコスモスが登場。カードに向けてムーンライトシャワーを放つと、空に巨大な扉が現れる。グラルファンは光になって、もとの世界に帰っていったのだった。
そして、夜の街に雪のような光が現れ、カードの絵と同じ扉が出現。その光が現れている瞬間に目を閉じていれば、時間の停止から逃れグラルファンを見ることができると聞いていた暁は目を閉じる。少しして目を開けると、本当に時計が止まっていた。そして、街には神秘的な光を放つグラルファンの姿があった。急いでトマノの自宅に向かう暁。そこには、写真で見せてもらった40年前のトマノと彼の妻と息子が楽しく過ごす様子があり、それを見つめるトマノがいる。
トマノに声をかける暁だったが、あれだけグラルファンを待っていたトマノは、思い出の中にはいけないと言葉を漏らす。楽しかった思い出が再び手に入るのにと、トマノの心変わりを理解できない暁。しかし、トマノは「あそこにいる私は、あのときの私のもの。あの時間をもう一度生きることはできない」と語ったのだった。
「どんな瞬間も、一度きり」。陸上で敗退した自分と重ね合わせた暁は彼の気持ちに気づき、トマノに代わってグラルファンを帰すことを決める。すると、時間が停止したはずの世界でアヤノと遭遇。彼女とムサシも、グラルファンの存在に気づき調べていたのだ。アヤノとともにトマノのレコードを聴かせて、カードの扉の向こうの世界に帰るよう誘う暁だったが、グラルファンはなかなか帰ってくれない。すると、ムサシが変身したウルトラマンコスモスが登場。カードに向けてムーンライトシャワーを放つと、空に巨大な扉が現れる。グラルファンは光になって、もとの世界に帰っていったのだった。
伝説聖獣 グラルファン
自分を呼び寄せたトマノに言葉をかけるように視線を送り、もとの世界に帰っていった ©円谷プロ PHOTO/講談社
【ウルトラ怪獣事典】
伝説聖獣 グラルファン
全長／60メートル
体重／６万トン
カードの扉の向こうにある世界に住んでいる怪獣。人間の心の奥にある、大切な思い出を蘇らせることができる。
登場エピソード：『ウルトラマンコスモス』第57話「雪の扉」（2002年８月10日放送）
脚本：太田 愛／監督・特技監督：原田昌樹
今回紹介したエピソードはウルトラサブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」で配信中。ウルトラマンシリーズが見放題になる動画配信サービスです。
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８月10日は暁少年がトマノやグラルファンと出会った日
８月10日は、目標を失った暁少年が、思い出を求める老人と出会ったエピソードの日。グラルファンが帰り、時間は再び動き出しました。暁はカードをトマノに返そうとしますが、扉を開いた代償としてトマノは消えてしまうことを話します。そして、「平凡ながら、幸福だったひとりの人間がいたことを覚えていてほしい」と言って、トマノは姿を消してしまったのでした。
いつか自分がこの世界を去るとき、トマノのように精一杯生きたと思いたい。老人との出会いを経て、ひとりの少年は一歩大人に近づいたのでした。
いつか自分がこの世界を去るとき、トマノのように精一杯生きたと思いたい。老人との出会いを経て、ひとりの少年は一歩大人に近づいたのでした。
※この記事は『ULTRAMAN ウルトラマン＆怪獣手帳 2024』をもとに構成しています。
©円谷プロ
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大人のウルトラファンに向けて、ウルトラマンゼロ、『ウルトラマンギンガ』から『ウルトラマンブレーザー』までのウルトラマン ニュージェネレーションと呼ばれるシリーズを、ウルトラマンデザイン、ストーリー、防衛チーム、怪獣・宇宙人、スタッフ、特撮等から解読するムックです。
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テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X（旧Twitter）：@tele_maga Instagram：＠tele_maga
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X（旧Twitter）：@tele_maga Instagram：＠tele_maga