「帰ってきたウルトラマン」が「ウルトラマンジャック」になった日
「新マン」「帰りマン」と呼ばれていた「帰ってきたウルトラマン」は いつ「ウルトラマンジャック」となったのでしょう
2022.04.28
『帰ってきたウルトラマン』でふたたび怪獣ブームが!
そこから完全新作のウルトラマンシリーズの登場は、1971年4月からの『帰ってきたウルトラマン』を待たなければいけませんでした。
1971年といえば、『帰ってきたウルトラマン』以外にも『ミラーマン』『シルバー仮面』『宇宙猿人ゴリ』そして『仮面ライダー』と特撮番組の傑作が次々と現れた、特異点ともいえる年です。
それを受けて翌1972年には『ウルトラマンA(エース)』をはじめとした特撮番組が13本、さらに1973年には18本もスタートするという、いわゆる「第二次怪獣ブーム」を迎えることになるのです。
主役はウルトラマン!?
しかし、ウルトラマンの体のカラーリングが変更され、2作品のウルトラヒーローは同一キャラクターではなくなりました。とはいっても、子どもたちにとってはやっぱりウルトラマンで、変身する人がハヤタから郷 秀樹にかわっている時点で、少しぐらいの差異は気にならなくなっていたと思われます。
実際、番組内では一貫して「ウルトラマン」と呼ばれ、「前のウルトラマンと比べると」と言うような人物も番組内には現れませんでした。そんな世界観をまず揺るがせたのが、『帰ってきたウルトラマン』でのウルトラセブンの登場(第18話「ウルトラセブン参上!」)でした。
宇宙大怪獣ベムスターとの戦いに悩むウルトラマンに新アイテム、ウルトラブレスレットを持ってきてくれたのがウルトラセブンで、ここについに番組をとび越えたウルトラヒーローの共演が果たされたのです(ウルトラマンとゾフィー、モロボシ・ダンとセブン上司という共演はありましたが)。
同じM78星雲の出身であるというデータは知っていたとしても、2大ヒーローが同一世界に存在しているという実感は、まさに感動的だったのです。
そしてさらについに『ウルトラマン』のウルトラマンと『帰ってきたウルトラマン』のウルトラマンの共演が実現します(第38話「ウルトラの星光る時」)。このときにウルトラマンとウルトラセブンがハヤタとダンの制服姿で現れるというのも胸アツなのですが、ついに『ウルトラマン』のウルトラマンが「初代ウルトラマン」と呼ばれ、『帰ってきたウルトラマン』のウルトラマンとは別のウルトラヒーローであることが明らかにされます。
ウルトラマン二世? 新マン? 帰りマン!?
ウルトラマンジャックという名前がつけられるのは『帰ってきたウルトラマン』終了から12年後、1984年の映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』になります。ゾフィーがウルトラマンからウルトラマン80(エイティ)までのウルトラヒーローの活躍を紹介するこの映画では、ついに「ウルトラマンジャック」という名前で呼ばれることになるのです。
その名はウルトラマンジャック!
こうして命名から40年近くの年月が経ち、ウルトラマンジャックという名前はすっかり定着しました。地球のピンチが来た時には、きっとまた光の国から駆けつけてくれることでしょう。
テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga