大人気童話作家・あんびるやすこの「秘密」「欲しいものは自分でつくると決めた」幼少期

「たのしい幼稚園」で連載 「あこがれのおしごとレポート」特別編

ライター:山口 真央

魅力的なキャラクターには「できないこと」が必要

Q3.どんなときに童話作家のやりがいを感じますか?

あんびる:子どもたちに「本が好きになりました」とか、「初めて本を最後まで読みました」と言ってもらえたときですね。

世の中に、読者の楽しみを知る子どもが増えたんだなと、誇らしい気持ちになります。大きくなるまでにいろいろな本と出会い、読書の世界を楽しんでほしいです。
パソコンに向かうあんびるやすこさん。おしゃれな書斎は、壁の一面が赤く塗られている。
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Q4.キャラクターを考えるために、工夫していることはありますか?

あんびる:私がキャラクターを考えるときは、実はその子が「できること」ではなく、「できないこと」を考えます。なぜなら、失敗を乗り越えていくことが、ドラマになるからです。

昨日より今日、今日より明日、少しずつ成長したい、誰かの役に立つ人になりたいと願う姿を描きたい。私が今まで描いてきた、作品を通してのテーマです。
「ムーンヒルズ魔法宝石店」シリーズの主人公、パールも、お話を重ねるごとに立派なジュエラーへと成長していく。
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