雨のおうち時間が充実! 子どもにプレゼントにしたい「雨の絵本」3選[絵本専門店の書店員が選出]

子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #19~雨の日が楽しくなる絵本~ (4/4) 1ページ目に戻る

雨の日のしっとりと美しい情景を描く

最後にご紹介するのは、『あめがふるとき ちょうちょうはどこへ』(金の星社)。先ほどご紹介した『おつかい』と同じ、こちらも1974年に日本で発行されたロングセラー絵本です。

絵は、私の大好きな絵本作家のひとり、L・ワイスガード。アメリカの権威ある児童文学賞・コールデコット賞を受賞した『ちいさな島』(童話館出版)をはじめ、数々の名作を残しています。

『あめがふるとき ちょうちょうはどこへ』(文:M・ゲアリック、絵:L・ワイスガード、訳:岡部うた子/金の星社)
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「あめ、あめ、あめ、あめ。」
「あめが ふるとき、ちょうちょうは、どこへ いくのかしら。」

情緒豊かな絵と詩のような心地よい言葉で、雨の中の小さな生きものたちの様子を描いた本作。静かで淡々としていて、何か特別な出来事が起こるわけではないのですが、しっとりとした雨の日の情景が思い浮かんできます。

素晴らしいのが、翻訳・岡部うた子さんの綴る美しい言葉。品格があり、現代の日常生活では得られない、すっきりとした日本語を浴びたような爽快感があります。たまにはこうした絵本を読んで、心を洗濯するのもいいですね。

雨が降るとき、チョウはどこへ行くのでしょうか。

その答えは、絵本の中には書かれていません。最後まで疑問は疑問のままなのですが、ひたすら問いかけがあり、読み手はひたすら考えて、味わう。それがこの絵本の醍醐味だと思います。

雨の日、親子で窓辺に並んで、一緒に読むのにおすすめの一冊。「チョウはどこにいるのかな?」「どう思った?」などと、ゆっくり語り合えたら「雨も悪くないな」と思えるのではないでしょうか。

*読み聞かせ 4さいくらいから
*ひとり読み 6さいくらいから


取材・文/星野早百合

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茅野 由紀
ちの ゆき

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Yuki Chino
ブックハウスカフェ店長

1万冊を超える絵本を取り揃えた、子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」(東京・神保町)店長。2005年から絵本の世界に携わり、20年。新聞などのメディアで書評やコラムを連載するほか、教育機関で講師も務める。2児の母。 ●ブックハウスカフェ 

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星野 早百合
ほしの さゆり

星野 早百合

ライター

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。

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