【A】解説
事件があったのは8月の終わりごろ。栃木県では、特産品のかんぴょうの乾燥が行われている時期だ。
かんぴょうはユウガオの実を薄くむいたものをさおにかけ、乾燥させて作る。白い帯状のかんぴょうをビニールハウスで2~3日干しておくわけだ。宝物館から逃げ出した犯人はここに飛びこみ、かんぴょうをからませて走っていった――キリさんはこう推理したのである。バーテンダーも納得し、翌日からは大いばりでキリさんの説を言いふらした。
大谷寺の宝物館に展示されている「縄文時代の人骨」は、1965(昭和40)年、工事中にお堂の下から発見された。エジプトのミイラは薬品を使って防腐処理を施し、乾燥させたもの。一方、大谷寺のものは埋葬された人が、ぐうぜんにミイラ化したと考えられる。このミイラは「人骨」と紹介されるが、横たわった姿をとどめているので「ミイラ」と読んでもさしつかえなさそうだ。人骨とミイラの中間という感じだろうか。
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粟生 こずえ
東京都生まれ。小説家、編集者、ライター。マンガを紹介する書籍の編集多数。児童書ではショートショートから少女小説、伝記まで幅広く手掛ける。おもな著書に『5分でスカッとする結末 日本一周ナゾトキ珍道中<東日本編><西日本編>』(講談社)、「3分間サバイバル」シリーズ(あかね書房)、『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー 真実はそこにある』、「ギリギリチョイス」シリーズ(ともにポプラ社)、「ストロベリーデイズ」シリーズ、『そんなわけで都道府県できちゃいました!図鑑』(ともに主婦の友社)などがある。
東京都生まれ。小説家、編集者、ライター。マンガを紹介する書籍の編集多数。児童書ではショートショートから少女小説、伝記まで幅広く手掛ける。おもな著書に『5分でスカッとする結末 日本一周ナゾトキ珍道中<東日本編><西日本編>』(講談社)、「3分間サバイバル」シリーズ(あかね書房)、『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー 真実はそこにある』、「ギリギリチョイス」シリーズ(ともにポプラ社)、「ストロベリーデイズ」シリーズ、『そんなわけで都道府県できちゃいました!図鑑』(ともに主婦の友社)などがある。