PTA+在宅ワークママ コラボで“持続可能なPTA”の土台を作る

PTA専用支援サービス「PTAアウトソーシング」#5 ~新しいPTAへ~

ライター:遠藤 るりこ

〈PTAにくわしい労働・子育てジャーナリスト 吉田大樹さんから〉

次男の小学校でPTA会長をしていたとき、会則を見直して一気にいろいろなことを改正しました。ちょうどコロナ禍に入ったタイミングで、行事や事業が進まなかったため、こういった今までなかなか手をつけられなかったところを精査する余力ができました。

PTA会則は、法律とまではいかないけれど、PTA活動の根幹をなす規程です。時間をかけて少しずつ積み重ねて作り上げてきたものなので、それらを整理して変えていくというのは相当なパワーが必要になります。

しかし、やるからには「この際すべての問題点をあぶり出して盛り込んでいくようにしよう」ということになりました。

こういった、PTAの土台を見直すサポートをしてくれるところがあると助かりますよね。まさにPTA’Sさんなどは、専門の視点をもって、今の時代に合ったPTA組織であるか、改善するならどんなところなのかを一緒に考えてくれそうです。

会則を見直したことで、PTA本部の面々で「PTAの存在意義は何か」について深く話し合うことができました。存在の意味を考え直して、やりたくないという人に対してきちんと説明ができる活動であるのかどうか。

必要ない、効率的でない、などと言われがちなPTA活動に、しっかりと価値を見出せるのか、それを改めて組織で話し合えたたことが、大きな財産になったと感じます。

約12年前(2010年)、長男の小学校入学のときに手を挙げたのがきっかけで足を踏み入れたPTA。3人の子どもたちも大きくなり、私のPTA活動もそろそろ終盤です。

PTAは保護者との横のつながりが持てる、貴重な組織。家庭環境が変わるなかで課題も多いですが、自主的に考えながら話し合い、ポジティブに進んでいくPTAが増えたらいいなと願います。

吉田大樹(よしだ・ひろき)プロフィール
労働・子育てジャーナリスト。1977年東京生まれ。NPO法人グリーンパパプロジェクト代表理事。3児のシングルファーザーで、小~高のPTA会長を経験。現在、埼玉県鴻巣市のP連(PTA連合組織)会長。元内閣府「子ども・子育て会議」委員、内閣官房「就学前のこどもの育ちに係る基本的な指針」に関する有識者懇談会委員も務めている。

増島佐和子(ますじま・さわこ)プロフィール
愛知県名古屋市出身。1995年、日本大学経済学部を卒業後、株式会社三晃社に入社。 J.Walter Thompson Japan、株式会社電通、社会福祉法人東京児童協会などを経て、独立。社会課題の解決を目的とする、神奈川県主催のKSAP(かながわ・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム)に採択。2021年に「合同会社さかせる」を設立し、同社代表社員に就任(現任)。自身のPTA経験をきっかけに、全国のPTAを助けたいという思いで、アウトソースのサポートなどを行う専用支援サービス「PTA’S」を運営、情報発信や課題解決に努めている。

取材協力/PTA’S(ピータス)
https://ptas.site

PTA’S代表の増島佐和子さん

取材・文/遠藤るりこ

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よしだ ひろき

吉田 大樹

労働・子育てジャーナリスト、NPO法人グリーンパパプロジェクト代表理事

1977年東京生まれ。札幌出身、埼玉県鴻巣市在住。日本大学大学院法学研究科政治学専攻修了(政治哲学)。 2003年より労働関係の専門誌記者として、ワーク・ライフ・バランスや産業保健(過重労働・メンタルヘルスなど)の問題を取材。働き方や生き方の変革を訴える。 2012年7月から2年間、NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事。2014年から労働・子育てジャーナリストとして活動開始。2016年NPO法人グリーンパパプロジェクトを設立。代表理事に就任。2019年5月から放課後児童クラブ「南よつばの願い学童」の運営開始。 これまでに、内閣府「子ども・子育て会議」委員、厚生労働省「イクメンプロジェクト推進委員会推進」委員、経済財政諮問会議「今後の経済財政動向等についての点検会合」有識者などを歴任。 現在、厚生労働省「社会保障審議会児童部会子どもの預かりサービスの在り方に関する専門委員会」委員、内閣官房こども家庭庁準備室「就学前のこどもの育ちに係る基本的な指針」に関する有識者懇談会委員、東京都「子供・子育て会議」委員、鴻巣市「男女共同参画審議会」委員、鴻巣市「鴻巣市PTA連合会」会長などを務める。 著書に『パパの働き方が社会を変える!』(労働調査会刊) 3児(長男03年生まれ、長女06年生まれ、次男08年生まれ)のシングルファーザー。

1977年東京生まれ。札幌出身、埼玉県鴻巣市在住。日本大学大学院法学研究科政治学専攻修了(政治哲学)。 2003年より労働関係の専門誌記者として、ワーク・ライフ・バランスや産業保健(過重労働・メンタルヘルスなど)の問題を取材。働き方や生き方の変革を訴える。 2012年7月から2年間、NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事。2014年から労働・子育てジャーナリストとして活動開始。2016年NPO法人グリーンパパプロジェクトを設立。代表理事に就任。2019年5月から放課後児童クラブ「南よつばの願い学童」の運営開始。 これまでに、内閣府「子ども・子育て会議」委員、厚生労働省「イクメンプロジェクト推進委員会推進」委員、経済財政諮問会議「今後の経済財政動向等についての点検会合」有識者などを歴任。 現在、厚生労働省「社会保障審議会児童部会子どもの預かりサービスの在り方に関する専門委員会」委員、内閣官房こども家庭庁準備室「就学前のこどもの育ちに係る基本的な指針」に関する有識者懇談会委員、東京都「子供・子育て会議」委員、鴻巣市「男女共同参画審議会」委員、鴻巣市「鴻巣市PTA連合会」会長などを務める。 著書に『パパの働き方が社会を変える!』(労働調査会刊) 3児(長男03年生まれ、長女06年生まれ、次男08年生まれ)のシングルファーザー。

えんどう るりこ

遠藤 るりこ

ライター

ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe

ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe