PTA+在宅ワークママ コラボで“持続可能なPTA”の土台を作る

PTA専用支援サービス「PTAアウトソーシング」#5 ~新しいPTAへ~

ライター:遠藤 るりこ

保護者のモチベーションやスキルに頼らない運営を

「PTA'Sについて説明すると『うちはみんなヤル気があるので、アウトソーシングなんて必要ありません』や『うちはITに強い人がいるから大丈夫です』と言われることもあります。

でも、PTAは定期的に人が入れ替わります。私が懸念しているのは、ずっと今の状況が続くとは限らない、ということです」(増島さん)

「ご自身のスキルや、強いリーダーシップで、PTAを変えていっている会長さんもたくさんいらっしゃって、素晴らしいと思うんです。でも、その会長さんがずっといらっしゃるわけではないですよね。退任後、そのPTAはどうなってしまうんだろう、と不安に感じてしまいます」と、増島さんは言います。

「PTAという組織が抱える課題として、みなさん熱心に『この瞬間をどう改善するのか』には取り組まれるのですが、『この状態をどうやって持続させるのか』までは、なかなか考えが及ばないようです。

年度が変わると、役員も委員会も人が入れ替わってしまうので、持続的な視点が持ちづらいんだと思います。

翌年度もそのあとも、現在と同じようなモチベーションの方が役員になるとは限らない。保護者のモチベーションやスキル、バックボーンで、PTA活動にムラが出るのは、おかしいですし、子どもたちにとってもよくないですよね。

誰が役員になっても、PTAを安定した状態で維持できる仕組み作り=土台が何より大事だと考えています」(増島さん)

困りごとの解決の選択肢にアウトソーシングを

現代のPTAが抱える課題には、正解がないことが多いと、増島さん。

「みなさんいろいろな問題に直面しており、今が活動の転換期であることはわかっている。でもその課題ってひとつではなく、いくつか絡み合って存在しているので、何かひとつがラクになって手離れしたところで、根本的な解決にはならないことも多いんです」(増島さん)

どうすれば解決できるのかわからない課題やお悩みについても、まずは相談してほしいと増島さん。

「いろいろなPTAの、いろいろな状況が知りたいです。こちらも一緒に考えさせてもらえたら、PTA’Sとしてももっと知見を増やすことができます。

『そういう困りごともあるんですね、じゃあどうしましょうか』と共に考えて解決策を考えていくことで、全国のPTAにより寄り添うことができるのではと思っています」(増島さん)

増島さんがそこまでPTAに寄り添い続ける理由はどこにあるのでしょう。

「PTAは、子育ての延長にあるものだと思っています。個人的な経験はもちろん、全国のPTAに関わる保護者の話を聞いていても、負担なく活動に参加できれば、嫌なことばかりではないんですよ!

もっとみなさん楽しく無理なく前向きにPTAに参加することができれば、子育ても、子どもたちの学校生活も、より豊かなものになる。

PTA’Sで保護者たちのPTA活動が、“仕方なく”参加するものから、“積極的に”参加したくなるものに変えられたらと願っています」(増島さん)

今年大きく話題となった「PTA業務のアウトソーシング」が、来年度からいろいろな学校で、保護者たちのPTA活動を変えてくれるのかもしれません。

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