小幡さんが“朝ゲー”を推奨する理由
小幡さんは、子どもたちがゲームをプレーするうえで、ご自身の経験から「朝ゲー」をすすめています。その名の通り、朝ゲームをすることです。
「ゲームをすることが悪だととらえられてしまうひとつの理由が、昼夜逆転生活になるから。自室でゲームに熱中していると、どうしても時間感覚が狂って不健康な生活スタイルになってしまうんです」(小幡さん)
小幡さんが不登校児だったとき、健康的にゲームを続けられるのは「朝」だと気がついたと言います。
「朝って、本当に嫌な時間なんですよ。今日1日がまた始まる、外から『いってらっしゃい』という声が聞こえる、起きて活動しなきゃいけない……。
自分はそれができないという劣等感を、もっとも感じる時間。だったら朝から好きなことで時間を使おうよ、ということです」(小幡さん)
「ゲムトレ」の時間も、意図的に午前中の早い時間に設定していると言います。
「めちゃうまい先生から、朝、ゲームが学べる。すると、朝が特別な時間になりますよね。頑張って起きられるじゃないですか。僕は今でも、朝6時に起きてゲームして9時から仕事、とかやっていますよ」(小幡さん)
暇つぶしでなくマジでやれ!
ゲームを、他のスポーツと同じステージで扱ってほしい。ゲームを頑張る子どもたちがちゃんと認められる社会にしたい、それが小幡さんの願いです。
「今ゲームをしている子どもたちには、やるならマジでやれ! 暇つぶしでダラダラやるな、と言いたいですね」(小幡さん)
小幡さんの言う、「マジでやれ」というのは、どの程度の意味なのでしょうか。
「うまくなるために何を意識してやるのか。そのためにどう時間をかけるのか。自分がクリアできるとわかっているステージだけやっていないか。
ちゃんと強い敵に立ち向かっているのか。勝てる戦いだけでなく、挑んでいるのか。努力して、できなかったことができるようになっているのか。今日勝てなかった敵は、できなかった技は、明日どう超えていくのか……。
常に自己分析して、挑戦していくのが大事。そんな意識でゲームをやってほしいと思います。息抜きで何時間もするゲームよりも、目標や意識を持ってすると世界が変わって見えるはずです」(小幡さん)
野球少年にとって大谷翔平選手がヒーローであるように、ゲームをする子どもたちにとって、ゲームのうまいお兄さんやお姉さんは憧れの存在です。
そんな年上の信頼できるトレーナーから、本気で取り組むことを直に教われる「ゲムトレ」は、子どもに大きなプラスをもたらすかもしれません。
次回は、「ゲムトレ」でトレーニングを受けた実際の親子エピソードや、ゲームをする子どもを持つ大人たちへのメッセージをうかがいます。
取材・文/遠藤るりこ
※小幡和輝さんインタビューは全3回。次は22年4月15日公開です(公開日時までリンク無効)。
#3 子どもとゲームの良好な関係性 不登校歴10年のゲーム家庭教師のポリシー
#1 不登校10年から起業家! ゲーム家庭教師がすすめる「不登校の練習」
遠藤 るりこ
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe
小幡 和輝
1994年和歌山県生まれ。ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」代表。「#不登校は不幸じゃない」発起人。約10年間の不登校を経験。当時は1日のほとんどをゲームに費やし、トータルのプレー時間は3万時間を超える。その後、高校3年で起業。SNSのプロモーション企画やイベント事業などを行う。 ダボス会議を運営する世界経済フォーラムより、世界の若手リーダー『Global Shapers』に選出。2019年10月より、日本初、ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」を立ち上げる。 著書『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社刊)、『ゲームは人生の役に立つ。〜生かすも殺すもあなた次第』(エッセンシャル出版社刊)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館刊)など。 小幡和輝オフィシャルブログ 「ゲムトレ」
1994年和歌山県生まれ。ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」代表。「#不登校は不幸じゃない」発起人。約10年間の不登校を経験。当時は1日のほとんどをゲームに費やし、トータルのプレー時間は3万時間を超える。その後、高校3年で起業。SNSのプロモーション企画やイベント事業などを行う。 ダボス会議を運営する世界経済フォーラムより、世界の若手リーダー『Global Shapers』に選出。2019年10月より、日本初、ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」を立ち上げる。 著書『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社刊)、『ゲームは人生の役に立つ。〜生かすも殺すもあなた次第』(エッセンシャル出版社刊)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館刊)など。 小幡和輝オフィシャルブログ 「ゲムトレ」