
「集中力がない」「すぐ怒る」子どもが週1の“おうち遊び”で変わる! 「身体の土台」をつくる運動3選[理学療法士直伝]
理学療法士・池上悠さんインタビュー#3「親子でできる実践編」 (2/3) 1ページ目に戻る
2026.07.05
理学療法士・アスレティックトレーナー:池上 悠
体幹を支える足腰を鍛える「アヒル歩き」
「身体の使い方を整えることで、子どもの気になる言動が改善する」と、姿勢や体幹を軸にした“身体の土台づくり”に取り組む理学療法士・アスレティックトレーナーの池上悠(いけがみゆう)さん。
姿勢のクセや体幹の弱さなどから身体全体がスムーズに働かない状態になると、呼吸や血流、自律神経、エネルギー代謝に影響し、感情や認知面にも波及していくそうです。実際、困りごとを抱える子どもの多くには、猫背や極端な内股などの姿勢のクセが見られたといいます。
身体の働きをスムーズにするために重要なのが「良い姿勢」であり、その姿勢づくりの土台になるのが「体幹」です。さらに、「身体は積み木のように下から積み上がっているため、体幹を支える下半身の安定も重要」と池上さん。
そこでおすすめなのが、足腰を鍛える『しゃがみ込み運動(アヒル歩き)』です。
●運動1「しゃがみ込み運動(アヒル歩き)」
やり方:床にテープを貼るなどレーンの目印をつける。レーンに沿ってしゃがんだまま歩く。上体を起こし、床に手をつけない。最初は数歩歩けるだけでOK。少しずつ距離を延ばし、1.5~2mの往復を目指す。片道1~2セット。
ポイント:ゲーム性を加えて、“楽しい”を優先!
子どもが嫌がる場合は、いっしょにアヒルになりきってみたり、競争するのもおすすめ。または、しゃがんだまま手を合わせて押し合う「手押し相撲」も、腰と体幹を同時に使うことができて効果あり。
地に足をつける感覚を養う「足ピタ! ルーティン」
集中力が続かない、注意散漫な子におすすめなのは「足ピタ! ルーティン」です。
「身体の使い方がぎこちないと全身の巡りがとどこおり、脳や神経も興奮しやすくなります。『足ピタ! ルーティン』では、足裏を刺激することで下半身の血流を促し、“地に足をつける感覚”を育てます。
これは脳に『今は安全で落ち着ける』という感覚を伝えることにもつながります。また、バンザイ動作で胸が開き姿勢が整うと呼吸が深くなり、全身の巡りもスムーズに。必要な酸素やエネルギーが脳にも届きやすくなるため、落ち着きや集中のしやすさが期待できます」(池上さん)
●運動2「足ピタ! ルーティン」
やり方:椅子に座って足裏全体をピタッと床につけたまま、背すじを伸ばして両手で、正面の大人と「バンザイ」タッチする。1~2セット。
ポイント:食事や運動遊びの前後に取り入れよう!
「今から始める」「ここで終わる」というメリハリが生まれ、集中への切り替えがしやすくなる。
距離感をつかみ衝動性をコントロールする「エリア・タイムトライアル鬼ごっこ」
コミュニケーションが苦手な子、感情的・衝動的になりやすい子へのおすすめは、「エリア・タイムトライアル鬼ごっこ」です。
「これは『身体で発散する感覚』を育てる遊びです。また、範囲や時間に制限があるため、『感情のままに動く』のではなく、『ルールの中で動く』経験につながり、衝動性のコントロールも身についていきます。
コミュニケーションが苦手な子どもは、人との距離感や自分の位置感覚、空間認識に課題が見られることがあります。
鬼ごっこでは、相手との距離を測る、タッチの強さを調整するといった経験を自然に積めるため、『できた』が自信となり、人との関わりにも変化が生まれていきます」(池上さん)
●運動3「エリア・タイムトライアル鬼ごっこ」
やり方:4ヵ所に目印をつけ、5~10メートル四方のエリアを作る。子ども(鬼)と大人(逃げ役)は数メートル離れてスタートし、5~10秒の制限時間内にやさしくタッチする。
ポイント:慣れてきたら難易度アップ!
大人は「ちょっと難しいけどがんばれば手が届く」くらいの難易度を意識し、子どもの達成感や自信を引き出す。
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