捨てられない子どもの「おもちゃ・洋服・思い出の品」 片づけのプロが教える解決法!

子育て家庭のスッキリ簡単お片づけ 基本の「き」 #3 子どもの物の手放し方

子育て中でも、家の中が片づくとみんな幸せに! 写真:アフロ

子どもの成長に合わせて購入した思い入れのあるおもちゃや道具、我が子の作品などはなかなか捨てるタイミングがわからないもの。特に、子どもの成長が感じられる物は、捨てるのに抵抗がある人も多いのではないでしょうか。

子育て中の片づけが難しいのは、そういった物を含めて、さまざまな品物が増え続けるからです。

家の中に増えていくこうした子ども関連の物は、どうやって片づけたらいいでしょうか。動線片づけコンサルタントの石牟礼ともよさんに、そのコツを伝授していただきます(全3回の3回目。#1#2を読む)。

◆石牟礼 ともよ(いしむれ ともよ)
動線片づけコンサルタント。整理収納アドバイザー1級、ライフオーガナイザー1級、福祉住環境コーディネーター3級。片づけを仕事にしてキャリア11年。お片づけ訪問・相談実績は、のべ750軒以上。ヤングケアラーだった幼少期の経験、重度の埃アレルギーを持つ旦那さん、極度の遠視を持つ娘さんとの暮らしを通して、効率の良い家事テクニックを培う。生活スタイルに合わせて物を配置する「動線片づけ」は、家事や育児に忙しいお母さんたちに好評。また、よりシンプルに暮らすことをモットーにした家は、物事がはかどりやすく「開運ハウス」と呼ばれている。

【子育て家庭のスッキリ簡単お片づけ 基本の「き」】の連載は、全3回。
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増える子どもの洋服、おもちゃとの向き合い方

子どもの成長はあっという間! 子どもに与えた洋服やおもちゃなどに対して「もったいない」「高かった」「まだ新しい」などと感じ、なかなか手放せないことは多いでしょう。

「親はあらかじめ、子どもに関する物は『必要になる時間が短い』と知っておきましょう。

物は使ってこそ価値があります。もったいないという執着心から残し、置いておく、またはしまっておくだけなら、物にとっても失礼なことです。

まずは子どもが成長するタイミングで、家の中にある物を見直す習慣を持ってみてください。そして、不要になった物は、感謝をしながら手放しましょう」(石牟礼さん)

誰かに譲る場合は、「すぐに行動すること」がポイントだと石牟礼さんは続けます。

「思いついたそのときに手放すようにしましょう。すぐに行動することで、そのスペースが片づきます。誰かに譲れるかもと思っても時間がかかるようなら、いっそのこと捨ててしまうという選択も必要です。

決断を先延ばしにするほど、片づかない状態が続きます。物が溜まりすぎて大変になる前に、片づけることが肝心です」(石牟礼さん)

また子どもと買い物に行くと、「おもちゃが欲しい」などとかんしゃくを起こすこともあります。こうした場合も、安易に買ってあげると物が増える原因になるため、注意が必要です。

「子どもはその場では興味があるように振る舞いますが、帰ったら忘れていることがほとんどではないでしょうか。本当に欲しいのか、別の気持ちがあってかんしゃくを起こしているのかを、よく見極める必要があります。

それに、本当に欲しかったとしても、その興味は一瞬です。親の価値観でみると『強く興味を引いたもの=子どもにとって価値があるもの』ととらえてしまいがちですが、一概にそうではありません。単にそのとき刺激的に感じただけかもしれません。

ここで親側がよく考えずにすぐに買い与える習慣をつけると、物は増えるばかりです。かんしゃくを起こせば子どももすぐに買ってもらえると思ってしまうので、しっかりと基準を持って判断しましょう」(石牟礼さん)

子どもの作品や思い出の品にはどう対応する?

「かわいい子どもの成長の記録や思い出を捨てられません」──そんな相談も多く受けているという石牟礼さん。

実際、子どもの写真つきの作品や保育園・幼稚園で作ったもの、小学校で書いた作文などは、捨てられないと感じることも多いのではないでしょうか。

「子どもの思い出に関するものは、取っておく期限を決めましょう。長くても1年など、手放す時期を決めることが大切です。

また、作品を飾る場所を限定して、そこに収まるだけ残し、どんどんアップデートしていくのもいいですね。飾るたびに『上手になったね』『成長したね』とほめてあげれば、子どもの満足感も高まります」(石牟礼さん)

うまく描けた作品は、飾ってあげると子どもも喜びます。 写真提供:石牟礼ともよ

子どもの作品は「データ化する」という方法もあります。

「大切な作品を埃まみれにしてとっておくよりも、写真に撮って残すほうがいい状態で保管できます。データにすれば保存する場所に困ることもなく、いつでも見返すことが可能です」(石牟礼さん)

写真で残されている作品の数々。 写真提供:石牟礼ともよ

そして、もう一つ悩ましいのが「写真」です。石牟礼さんは次のような方法を提案します。

「写真は定期的にアルバム化しておくのがオススメです。お気に入りの写真だけをプリントアウトして、目に入るところに飾れば家族で思い出を共有できます。

写真も子どもの作品も、成長に合わせて更新していくことが大切です」(石牟礼さん)

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