7.春らしいかわいらしいスタイリング
敷物をピンクにすると、全体的に春らしくなり、女の子らしい雰囲気も出ます。額縁には「Just Born 生まれてきてくれてありがとう」というメッセージが書いてあります。
パパやママの直筆のメッセージや、名前、身長、体重などを書き添えても良い記念になりますね。パパとママが大切にしているもの、思い出のグッズなどを絡めて撮影し、子どもが大きくなったときに話をしてあげるのもいいかもしれません。
ニューボーンフォトの準備は出産前から始めよう
出産後のママは新生児のお世話で大忙し。特に初めての赤ちゃんなら、慣れないことも多く、不安や心配ばかりに気が向いてしまい、時間的にも体力的にも余裕がなくなるので、「ニューボーンフォト」を撮るなら、出産前から準備しておくのが安心です。
まずは、どんなイメージの写真にしたいのか。撮影直前に慌てないように、スタイリングを決めておきましょう。
そのイメージに合わせて、おくるみやかごなど、必要な小物やアイテムをそろえていきます。
小物単体で見るとかわいくても、他の素材と組み合わせるとちぐはぐ……なんてこともあるので、小物を組み合わせたときの全体像を何パターンか考えて、試しておくのがおすすめです。
そして、夫婦で「こういう写真を撮りたい」というイメージを共有しておくことも大切です。
たとえば、ママが「こうしたい」と思っても、パパがそれを知らないと、いざ撮影しようというときに、パパは何もしないでボーッと見ているだけになってしまいます。「このおくるみを着せる」「小物をここに配置する」など、パパが主体的に動けるよう事前に話し合っておきましょう。
準備が終わったら、次に撮影前に知っておきたいいくつかのポイントを紹介します。
撮影のポイントは「明るさ」
スタイリングのイメージができて小物をそろえたら、撮影に必要な環境を整えましょう。写真は、撮る技術よりも撮影に適した環境をつくることが大切です。2つのポイントを参考に、撮影に臨んでください。
1つ目は、部屋に自然光を入れることです。電気を消して自然光が入ってくる場所で撮影しましょう。自然光はフラッシュより柔らかい光になり、写真全体が自然であたたかみのある雰囲気になります。
おすすめは、午前中の明るい時間帯です。季節にもよりますが、午後の13〜15時ごろは光が強くなりすぎる場合があるのと、夕方に近くなるにつれて陽が落ちてきてしまいます。午前でも天気が良くて光が強い場合は、レースのカーテンを引いて、やわらかい光を取り入れます。柔らかい日差しの場合は、開けたままで構いません。
2つ目は、カメラの明るさの設定を上げることです。スマホで撮る場合、逆光だと暗くなってしまうことがあります。その場合はフラッシュを使うのではなく、カメラの設定で明るさを上げるようにしましょう。
フラッシュを使うと自然光の柔らかい光が消えてしまうため、「自然光で撮るなら、フラッシュは使わない」と覚えておきましょう。
撮影中は赤ちゃんの体調や安全をこまめにチェック
当日は夫婦で「子ども担当」と「撮影準備の担当」の2つを分担しておくとスムーズです。「子ども担当」は、衣装を着せたり、あやしたりする役、「撮影準備の担当」は、撮影場所の装飾をしたり、必要な小物をそろえる役。
また、撮影中の安全確保はふたりで行うこと。倒れそうなものやガラス類があった場合はお互いにチェックし、手が離せる方が遠ざけるなど、協力し合ってください。
ニューボーンフォトで親の愛情を形に残す
ニューボーンフォトを実際に撮影して良かったというパパやママは、「出産後のパパとママのご褒美になった」という人や、「初心を忘れないようにする」という思いが込められたものまでさまざまです。
写真は親の喜びになるだけでなく、子どもにとっても後から振り返ったときに「愛されて生まれてきた」という親の愛情を感じられるものでもあります。
今回ご紹介したのは、写真出張撮影で実際に使用しているスタイリングの数々です。こうした「スタイリングの考え方」を参考にして、ぜひニューボーンフォトのセルフ撮影を楽しんでみてください。
第2回は、1歳からの成長を記録するバースデーフォトについて、事例写真をご紹介しながら解説します。
取材・文/池田さくら
青柳 理沙
42歳 福岡県出身、東京都在住、12歳と10歳の姉妹の二児の母。商社勤務、子ども専門ハウススタジオでの経験を経て、フリーカメラマンとして2014年に独立。2016年よりfotowaに参加。「natural&slow」をコンセプトに、互いにゆったりとした心で子どもと向き合い、撮影の思い出が楽しく心に残るものになるよう心がけながら、1日2組のペースで撮影している。2020年より2年連続でfotowaで撮影依頼数全国1位に輝き、人気フォトグラファーとして活躍中。 fotowa 青柳理沙さんのページ
42歳 福岡県出身、東京都在住、12歳と10歳の姉妹の二児の母。商社勤務、子ども専門ハウススタジオでの経験を経て、フリーカメラマンとして2014年に独立。2016年よりfotowaに参加。「natural&slow」をコンセプトに、互いにゆったりとした心で子どもと向き合い、撮影の思い出が楽しく心に残るものになるよう心がけながら、1日2組のペースで撮影している。2020年より2年連続でfotowaで撮影依頼数全国1位に輝き、人気フォトグラファーとして活躍中。 fotowa 青柳理沙さんのページ