
【産婦人科医監修】妊娠4ヵ月(12~15週)は「安定期」? 食事・運動のポイントと里帰り出産の準備
【妊娠初期シリーズ④】産婦人科医に聞く、妊娠4ヵ月(12~15週)の過ごし方と「安定期」の注意点 (3/3) 1ページ目に戻る
2025.10.29
産婦人科医:柴田 綾子
里帰り出産までの流れ
現在通っている病院で出産を迎える方も多いですが、里帰り出産を希望する場合は妊娠4ヵ月ごろまでに準備を始めるのが安心です。
具体的には、以下のような準備が必要になります。
【里帰りの準備】
・里帰り先の病院ホームページを調べ、里帰り出産までの流れを確認する
・里帰り先の病院に事前に連絡して、受診もしくは分娩の予約を取る(妊娠中期に受診が必要な場合もある)
・何週ごろに里帰りをするかを決め、妊婦健診の予約を取っておく
・現在通っている医療機関に里帰り出産予定であることを伝え、紹介状や検査結果のコピーを依頼しておく
里帰り先の病院の選定が遅れると、受け入れ先が見つからないこともあるため、妊娠初期~中期ごろには準備を進めましょう。
医学的な「安定期」はない?
一般的に妊娠5ヵ月ごろからを安定期ということが多いですが、実は医学的には安定期というものはなく、妊娠中はいつなんどき出血や腹痛がおきるかわかりません。
旅行や遠出をする際には、母子手帳や保険証(またはマイナンバーカード)を必ず携帯し、腹痛や出血がおきたときに受診できる病院が目的地近くにあるか事前に調べておきましょう。
つわりが強い方や切迫流産の診断を受けている方、出血や腹痛がある方は遠出や旅行は控え、病院まで1時間以内にたどり着ける範囲で過ごすことをおすすめします。
また、旅行や遠出でなくても、外出の際は、母子手帳と保険証(またはマイナンバーカード)を持ち歩きましょう。外出先で体調を崩したり、急に医療機関を受診したりする場合にも役立ちます。
母子手帳には妊娠週数や健診結果が記録されており、受診時に医師へスムーズに情報を伝えられます。妊婦健診の補助券を利用できる場合もあるため、普段から持ち歩いておくとよいでしょう。
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妊娠4ヵ月は胎盤が完成し、流産のリスクがぐっと下がり、体調も落ち着き始める時期です。つわりが落ち着く方も多く、食欲や体調が回復して日常生活を楽しめるようになるでしょう。エコーでは性別がわかることもあり、健診がより楽しみに! 今後に向けて、里帰り出産の準備なども少しずつ進めていきましょう。
取材・文/メディペン(広田沙織)
妊娠初期の症状は全4回。
妊娠1ヵ月『妊娠のサイン・過ごし方・注意点』を読む
妊娠2ヵ月『つわりと症状、初めての産婦人科受診と産院選びのポイント』を読む
妊娠3ヵ月『つわりのピークと乗り越え方』を読む
【参考】
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柴田 綾子
世界遺産15カ国ほど旅行した経験から母子保健に関心を持ち産婦人科医となる。2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。 女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動中。1児の母。 主な共著『患者さんの悩みにズバリ回答! 女性診療エッセンス100』(共著/日本医事新報社)、『女性の救急外来 ただいま診断中!』(中外医学社)など。
世界遺産15カ国ほど旅行した経験から母子保健に関心を持ち産婦人科医となる。2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。 女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動中。1児の母。 主な共著『患者さんの悩みにズバリ回答! 女性診療エッセンス100』(共著/日本医事新報社)、『女性の救急外来 ただいま診断中!』(中外医学社)など。