おばけ並みのハイペース! マラソンのように描き続ける「おばけずかん」

映画公開スペシャル!「おばけずかん」の原作(絵)・宮本えつよしによる喜びのコメント&描き下ろしイラスト

イラストレーター・絵本作家:宮本 えつよし

祝・映画公開! オリジナルコメント&描き下ろしイラスト

宮本えつよし(「おばけずかん」シリーズ原作(絵))
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©2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

7月22日より大ヒット公開中の映画「ゴーストブック おばけずかん」。
その原作となったのは、シリーズ150万部(2022年7月現在)に達するベストセラー童話、「おばけずかん」シリーズ(講談社)だ。

ここでは、実写映画公開を記念して、原作(絵)の宮本えつよしのオリジナルコメントを公開。
この記事だけの描き下ろしイラストも寄せてもらった。

「おばけずかん」がスタートしたのは、2013年。
これまでに、たくさんのキャラクター(おばけ)を描いてきましたねー。

よく、サイン会で「◯◯のおばけ描いてください!」と言われるんですが、「すいません、覚えてません」と答えることが多いです(笑)。
自分の中にキャラクターが定着する間もなく、斉藤洋先生が次々と原稿あげてくるので、ゴールが見えないマラソンランナーのように、つねに一歩先しか見てません。
斉藤先生が原稿を書かれるスピードは、まさしくおばけ並みだと思います。(斉藤先生、ありがとうございます!)

「おばけずかん」の原作(絵)、宮本えつよしの描き下ろしイラスト

宮本えつよし お気に入りのおばけは?

というわけで、いっぱい描きすぎてあまり覚えてないんですが(笑)、『がっこうのおばけずかん ワンデイてんこうせい』に出てくる「たびするうんてい」は、わりとお気に入りかな。

私は子どものころ、スポーツは得意でしたが、鉄棒系は握力がないのでどうも苦手でした。
そうでなくても、サッカーとかと比べて、雲梯って人気ないですよね。
校庭では存在感こそありますが、遊んでる子はあまりいないイメージ。
よく考えるとちょっと怪しい存在で、それをおばけにするとは、原稿読んでなるほど! と思いました。

たびするうんてい(『がっこうのおばけずかん ワンデイてんこうせい』より)

「たびするうんてい」って、ぶら下がると手が離れなくなって、あの世に連れていかれるんですよ。
「おばけずかん」に登場する中でも、危険度最高レベルのおばけですね。

でも、いつも心がけてるのは、怖くなりすぎないように、魅力的なキャラクターにすること。
「たびするうんてい」も、怖いけどちょっとかわいいキャラクターを目指しました。
おばけのキャラを作るときは、実はかなり考えて描いてます。簡単そうに見えると思いますけど(笑)

「ゴーストブック おばけずかん」では、「たびするうんてい」はまた少し違う見た目になってますけど、そうやって「おばけずかん」が本を飛び出して、変貌していくのを見るのは楽しいですね。

私も「おばけずかん」の原作の絵を描かせていただいて、読者にこれからもワクワクドキドキを伝えていけることに感謝です。
そして、自分自身がワクワクドキドキするため、大好きな山崎貴監督の「ゴーストブック おばけずかん」、何度でも観ます

宮本えつよし(「おばけずかん」シリーズ原作(絵))

こうして、マラソンランナーのように書き続けた(今も)、「おばけずかん」は、今やすっかりベストセラーに。
7月22日からは実写映画も大ヒット公開中だ。

おばけずかんを手に入れる子どもたちに抜擢されたのは、城桧吏を始めとしたオーディションで選ばれた運命の子どもたち。子どもたちと一緒に冒険をする先生役を新垣結衣、物語の鍵を握る謎の人物を神木隆之介が演じている。
日本を代表する映画監督・山崎貴の手によって、大人にも楽しめる作品に仕上がった。

映画には、原作の「おばけずかん」に登場するおばけの他に、映画オリジナルのおばけも登場する。
あなたの「お気に入りのおばけ」は、見つかるだろうか? 

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みやもと えつよし

宮本 えつよし

絵本作家・イラストレーター

1954年、大阪府生まれ。絵本作家。講談社創作キャラクター賞受賞。作品に「おばけずかん」シリーズ(斉藤洋・作)、「キャベたまたんてい」シリーズ(三田村信行・文)などがある。

1954年、大阪府生まれ。絵本作家。講談社創作キャラクター賞受賞。作品に「おばけずかん」シリーズ(斉藤洋・作)、「キャベたまたんてい」シリーズ(三田村信行・文)などがある。