8月9日は「ムーミンの日」記念日の由来・世界的名作誕生の背景・日本でファンが多い理由〔全国書店でフェア&埼玉県・飯能でイベント〕
ムーミンの本・イベント・フェア 楽しい催し盛りだくさん!
2024.08.09
© Moomin Characters ™
8月9日「ムーミンの日」作者トーベ・ヤンソンの誕生日
8月9日は「ムーミンの日」。「ムーミン」シリーズの作者トーベ・ヤンソンの誕生日にちなんで記念日とされています。
トーベ・ヤンソンは1914年8月9日、フィンランドの首都ヘルシンキ生まれ。父は彫刻家、母はグラフィックアーティストという芸術一家に育ちました。
幼いころから芸術の才能を開花させていたトーベ。画業のキャリアをスタートしたのは、なんと14歳のときでした。雑誌やポストカードの絵を手がけるプロのイラストレーターとして活動しながら、商業デザインと美術を学び、20代でフランスやイタリアに渡って見聞を広めます。帰国後は画家として本格的に活動し、ヘルシンキ市庁舎をはじめ数多くの公共建築の壁画を手がけました。
トーベがムーミンの物語を書きはじめたのは、第二次世界大戦のさなか。「ムーミン」誕生のきっかけを、次のように明かしています。
「1939年、戦争の冬のことです。仕事はぱたりといきづまり、絵を描こうとしてもしかたがないと感じていました。
『むかしむかし、あるところに』で始まるなにかを書こうと思ったのも、わからないではありません。(中略)でも、なんだかもうしわけない気がしたので、王子さまや、王女さまや、小さな子どもたちを登場させることはやめて、風刺画を描くときサインがわりに使っていた、怒った顔をした生きものを主人公にして、ムーミントロールという名をつけました」
(トーベ・ヤンソン・著 冨原眞弓・訳 ムーミン全集【新版】『小さなトロールと大きな洪水』より)
日本で幅広い世代に知られる「ムーミン」
日本では映像作品をきっかけにムーミンの存在が広く知られるようになりました。
テレビアニメ『ムーミン』(1969年~)、『楽しいムーミン一家』(1990年~)に加え、2019年からはフィンランド・イギリス合作のCGアニメ『ムーミン谷のなかまたち』が放送。個性的なキャラクターや独特の世界観は、今もなお子どもから大人まで親しみを持って受け入れられています。
テレビ放送により幅広い世代にファンを増やした「ムーミン」ですが、実は原作ファンも多くいます。
ムーミン作品は、『たのしいムーミン一家』をはじめとした「ムーミン全集」シリーズが原作として知られていますが、その他にも、絵本やコミックなどさまざまな形態で発行されています。
2024年の現在も、原作小説の特装版や絵本などの刊行が相次いでおり、日本での「ムーミン人気」の高さがうかがえます。
ムーミンの日にちなんだイベントやフェアが開催
「ムーミンの日」にちなんで、今年もさまざまなイベントが催されます。
ムーミンバレーパーク(埼玉県・飯能市)では、「ムーミンの日スペシャルウィーク」として、2024年8月9日(金)~18日(日)までの10日間、来園者が楽しめるさまざまなイベントを開催。
期間中は、限定グッズの販売のほか、パークスタッフが『ムーミンの日』記念Tシャツを着用し来園者を出迎えてくれるなど「この期間だけ」の体験を味わえるため、来場者は作品の世界に浸りながら、特別な時間を一緒に祝うことができます。
また、ネットショッピングの楽天市場では「ムーミンの日」特集が、2024年7月18日~2024年8月30日まで開催されています。
さらに、絵本ナビでは【ムーミンの日記念】オリジナルトートバッグ付きセットの書籍が数量限定で販売中のほか、全国のフェア対象書店では、講談社文庫版「ムーミン童話限定スペシャルBOX(全9巻セット)」の購入者に先着で、ムーミントートバッグのプレゼント(1セットに1枚)を実施しています。