２歳～「おもちの絵本」で初笑い　「絵本ナビ」厳選の３冊は大人も笑える

年間2000万人が利用する絵本情報サイト「絵本ナビ」の編集者が選ぶおすすめの絵本や児童書を季節のテーマに合わせて紹介していくこの連載。たくさんの絵本や児童書の中から、絵本のプロが選んだとっておきの３冊をご紹介します。

第15回１月の前半は、「おもちの絵本」をご紹介します。

お正月に食べる「おもち」たちがユーモアたっぷりに動き出す、楽しいお話をあつめました。

白くてやわらかいおもちは、子どもたちもだいすきですね。家族が集まるこの時期にみんなで笑って楽しめる、おもちが主役の絵本です。

「もう、たいへんなんです」なんだか浮かない顔をしているのは「かがみもち」。

どうやら、悩みがあるみたいです。お正月、かがみもちは、とある決心をします……。

「いつ　なんどき　たべられる　ことやら。ああ　おそろしや」

なるほど、浮かない顔にはそんな気持ちが表れていた訳ですね。でも、ここで話は終わりません。ここからは、想像の範囲を超えた驚きの展開が待っていますよ。

年末年始の時期、おはなし会でも引っ張りだこになるこの絵本。子どもたちは大爆笑。

でも、食卓に出てくるおもちや飾られている「かがみもち」を見る目はガラっと変わってしまうかもしれませんね。

寒い寒い日、おもちのもーちゃんとちーちゃんはおふろ屋さんへ。

ところが醬油の足湯はおすしたちがいっぱいで、きなこの砂風呂もおだんごたちが転がりまわってゆっくり入れません。

もーちゃんとちーちゃんが出かけた銭湯は、昔ながらの懐かしい雰囲気。けれどもおふろは特別なものばかりです。

醬油の足湯にきなこの砂風呂、あったまるトースターのサウナ、そして最後のおふろはいったい何だったのでしょう？

おもちのふたりとほかのお客さんたちが、それぞれのおふろを満喫する姿が、面白いやらおいしそうやら、思わず笑ってしまいます。

どのページもすみずみまで見どころたっぷりの絵本です。

どんな熱い火で焼かれても、決してふくらまないガンコなおもち。もっともっと硬くなってやろうと、山にこもって修行をはじめます。

そんなある日のこと、おもちは神様に声をかけられるのですが……。

「わたしは、とくべつな　おもちだ。たべられるなんて、まっぴらごめん！」

どんな火で焼いても一向にふくらまず、さらに固くなる修行に励むおもち。その頑固すぎるキャラクターとふてぶてしい表情に笑いがおさえられません。

最後はまさかのオチに大笑い。神様はやっぱり一枚上手ですね。

「おもちは　おいしく　ふくらんでこそ、おもちじゃよ」そのとおりです。神様。

民話のような味わいの楽しい絵本です。

家族が集まるお正月に、ちょっとふしぎな、おもちが主役の絵本をご紹介しました。

お風呂に入ったり、修行したり、逃げ出したり！　おもちたちも大忙しです。

子どもたちもだいすきなおもちの「気持ち」がわかって、おもちを見る目が変わるかもしれませんね。

レビューは絵本ナビサイトからの抜粋です。

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