2歳から 「絵本ナビ」が厳選する 「ともだちって何だろう?」の絵本3選
絵本の情報サイト「絵本ナビ」編集部が選ぶ 新しい出会いの時期に読みたい絵本
2024.05.01
5月の絵本 「ともだちって何だろう?」の絵本
年間2000万人が利用する絵本情報サイト「絵本ナビ」の編集者が選ぶおすすめの絵本や児童書を季節のテーマに合わせて紹介していくこの連載。たくさんの絵本や児童書の中から、絵本のプロが選んだとっておきの3冊をご紹介します。
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第23回5月の前半は、「ともだちって何だろう?」と、立ち止まったときにおすすめの絵本をご紹介します。
4月から始まった新しい生活が少し落ち着いてくると、見えてくるのは「ともだち」とのかかわり。
ともだちがまだできないな……。
あの子とどうやったらなかよくなれるかな。
引っ越していったともだちに会いたいな。
ともだちのことで悩んだとき、心を軽くしてくれる絵本をあつめました。
目次
2歳~「コッコさんのともだち」内気な子でもだいじょうぶ! おともだちができるまで
あらすじ
保育園のへやのすみ。ひとりぼっちで立っているコッコさんは、なかなかみんなと遊べません。
「ふたりずつ てを つなぎましょ」さあ困りました、コッコさん。誰と手をつなげばいいんでしょう……。
絵本ナビのすすめる「コッコさんのともだち」のみどころ
なかなか上手にみんなの輪のなかに入れなかったコッコさんが、同じようにもじもじしているアミちゃんに出会い、少しずつみんなと遊べるようになるまでのお話。
コッコさんは自分かな、それともとなりでもじもじしているあの子かな、そんなふうに読んでみると、みるみる絵が動き出し、まわりのみんなの声まで聞こえてくるようです。
繊細でかわいらしいお話から、「うれしい」気持ちが伝わってきます。
読者のレビュー
『子供の世界とは?』
子供の視点から、友達づくりを表現している本です。ちょっとした事がきっかけで子供は友達を作れるんだ、ということが分かる本です。
内気な娘を持つ親としては、この本を読み聞かせながら、ちょっと安心してしまいました。コッコさんは友達とけんかして、どういう風に感じたのか?ということが短い文章で上手に書かれています。
幼稚園・保育園などに通われているお子さんにはぜひ!
(モモメロンさん・30代ママ)
4歳~「みちとなつ」奇跡の出会い! 遠くに住むふたりがもつ秘密の共通点とは?
あらすじ
大きな町に、お母さんとふたりで暮らす、みち。海辺の小さな町に、大家族で暮らす、なつ。環境も生活も性格だって違うふたりは、まだ出会ってはいません。けれど、ふたりには共通の趣味があり、それがきっかけとなって……。
絵本ナビのすすめる「みちとなつ」のみどころ
この広い世界のなかで、自分とは全然違う場所で暮らす知らない誰かと出会うことなんて、想像もつかないけれど。気の合う友だちになれるなんて奇跡のようだけれど。でも、ふたりのものがたりを読んでいると、「もしかしたら……」と心が浮き立ってくるのです。
広くて青い空と海を背景に、ふたりの少女の出会いを爽やかに描き出すこの絵本。どんな性格の子にも、世界が広がるこの瞬間が訪れますように!
読者のレビュー
『ハート型の石と丸くなったガラスのかけら』
人と人の出会いって、不思議。
そんなことを爽やかに体感させてくれる物語。
都会の町に住むみち。
海辺の町に住むなつ。
二人の少女が、全く違う環境で生活していながら、あるきっかけで出会うのですね。
大きい町と小さい町、小家族と大家族、物静かと活発などなど、
二人の対比があるだけに、唯一の共通点が輝きます。
ハート型の石と丸くなったガラスのかけら。
こんなところに接点があるなんて、出会いは不思議です。
そう、だから、読者にだって、ね。
そんなメッセージも感じました。
小学生くらいから、素敵な出会いの瞬間を体感してほしいです。
(レイラさん・50代ママ)
5歳~「いつだって ともだち」ともだちとの別れを乗り越える 森の賢者の教え
あらすじ
大好きだった親友が引っ越してから、さびしくて元気のなかったピンクの子象ベノが、森の賢者フクロウから教えてもらった「元気になるための3つの方法」とは?
絵本ナビのすすめる「いつだって ともだち」のみどころ
元気をなくしたベノにフクロウが教えた3つの「できること」とは、「悲しいときにはがまんせずに泣くこと」「悲しい気持ちを誰かに話すこと」「心のなかにともだちの部屋をつくること」。
引っ越しや進学など、突然ともだちと離ればなれになってしまうことも多い子ども時代。そんなときは、忘れてしまうのではなく、心の中に大切にしまっておくことが大事。子どもにはもちろん、大人になっても覚えておきたくなる素敵なお話です。
読者のレビュー
『友達とのお別れ』
この春、娘のお友達が引っ越しました。
娘も卒園という、大きな別れを経験しました。
やはり、ふとした時に「○○ちゃん、会いたいな」など言って、思い出すようです。
この絵本のベノも、おんなじです。
でも、素敵なアドバイスがありましたね。
この3つのアドバイスは、子供も大人も、きっと役に立つと思います。
最後は、明るく前向きになれました。
(なしなしなしさん・30代ママ)
きみはどう感じた? ともだちへの思いを伝えよう
大人でもうまくいくことばかりではない、「ともだち」との関係づくり。
性格や育った環境もばらばらな子どもたちが抱く感情は、ひとそれぞれです。同じ状況や言葉にも、それぞれ違う思いを抱くでしょう。
そんなとき、絵本の中のものがたりを通じて喜びや悲しみを知ることが「ともだち」とわかりあえるヒントになるかもしれません。
自分や身近なともだちに似ている子を親子で探しながら、それぞれの思いを伝えあってみてはいかがでしょうか。
レビューは絵本ナビサイトからの抜粋です。
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