ハロウィンのワクワクが倍増! おばけ かぼちゃ 魔女の絵本4選

ハロウィンに読みたい絵本#2ワクワク編 絵本コーディネーター・東條知美

ハロウィンがもっと楽しみになる、もののけたちのドキドキとワクワクがいっぱいの絵本4冊をご紹介します。
写真:アフロ
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もうすぐハロウィン! 仮装の準備をしたり、部屋をかわいくコーディネートしたり、ハロウィンを心待ちにしているご家庭も多いはず。

そこで、絵本コーディネーターの東條知美さんが、ハロウィンにちなんで「おばけ」「かぼちゃ」「魔女」の絵本をラインアップ。

パーティの相談をしながら。おやすみ前の絵本タイムに。親子で読んで、ハロウィンの気分をさらに盛り上げましょう!

仮装しているのは誰か“あてっこ”しよう

はじめにご紹介するのは、ハロウィンを何となく意識し始めたころ、3歳以上のお子さんにおすすめしたい『だれ だれ? ハロウィン』(作:えがしらみちこ)です。

今日はハロウィン。ふうちゃんの家にお友達がやってきます。みんなが揃ってパーティをしていると、思いがけないお客さまがいることに気づいて――。カラフルでキュートな幼児向けのハロウィン絵本『だれ だれ? ハロウィン』(作:えがしらみちこ/白泉社)。

主人公の女の子・ふうちゃんの家に、ハロウィンの仮装をした動物たちが次々と現れます。

「トリック オア トリート! おかし くれなきゃ いたずら しちゃうぞ。
まるい おはなの まじょさん。へんしん してるの だれ だれ?」

ここで、問いかけが生まれます。
<このお鼻は、誰だと思う? イヌさんかな? ネコさんかな?>
<うーん、こぶたさん?>
<あたり~!>

このように、親子で“あてっこ”遊びができる絵本なのですね。ふうちゃんはこぶたちゃんに、お鼻の形のかわいいマカロンをプレゼントしました。

絵本に登場するのは、子どもたちがよく知っている動物やお菓子。身近であることが、共感を持って物語に入り込めるひとつのポイントになっています。

作者のえがしらみちこさんから実際に伺ったのですが、はじめは空想上のお菓子をいくつか描いていたのだとか。でも、担当編集者さんから<おうちでも作れるお菓子にしてはどうですか?>とアドバイスがあり、すべて実在するお菓子にしたそうです。

見たことや食べたことのあるお菓子だと、子どもの中に「知っている!」といううれしさや共感も芽生えますよね。

小さなお子さんでも持ちやすい、角が丸い形状の小型絵本です。ハロウィンの“はじめの1冊”として、いかがでしょうか?

想像が膨らむエスプリのきいたおばけの絵本

ハロウィンの夜は、おばけも集まってパーティをするそうです。おばけのパーティとは、どんなパーティなのでしょう?

ということで、次にご紹介するのは、フランス生まれのおばけの絵本『おばけパーティ』(作:ジャック・デュケノワ 、訳:大澤晶)。アニメーション化もされたほど、世界中で愛されている人気シリーズの1作です。

おばけのアンリが、友達を呼んでおもてなし。どんなごちそうが出てくるのかな? 世界17ヵ国で愛されるロングセラー絵本『おばけパーティ』(作:ジャック・デュケノワ 、訳:大澤晶/ほるぷ出版)。

おばけのアンリが、お友達のおばけを家に招待して、ごちそうを振る舞う物語です。準備に大忙しのアンリ。はじめに供されたのは、色とりどりのきれいなカクテルです。飲んでみると……なんと! おばけたちは、カクテルと同じ色に変身してしまいました。

かぼちゃのスープを飲んだら、かぼちゃ色。サーモンを食べたら、サーモン色。サラダを食べたら、チーズを食べたら、そして、特別メニューを食べたら……。おばけたちが食事をする姿は、とっても楽しそう!

料理によって、さまざまに変身するおばけたちですが、一切説明はありません。特別メニューも何だったのか、最後まで明かされないまま。答えを示してくれるのが親切な絵本というわけではなく、想像を膨らませて自分なりの答えを見つけたり、こうじゃないかとあれこれ考えたりする楽しみも、絵本にはあるのですね。

さすがフランス生まれ。小粋なエスプリがきいています。

こちらの絵本は、2、3歳以上で、「おばけ」や「サラダ」「スープ」をイメージできるようになったお子さんにおすすめです。成長するにつれて、また違った見方ができますので、幅広い年齢の方に楽しんでいただけると思いますよ。

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