ママ芸人・竹田こもちこんぶが告白 5児も出産予定「兄弟を産めたのはママ友のおかげ」
4男児のママ芸人・竹田こもちこんぶインタビュー#2 「地方移住とママ友」
2023.07.02
芸人:竹田 こもちこんぶ
育児のあるあるネタが共感を呼ぶ静岡在住の芸人、竹田こもちこんぶさん(45)。
シールと落書きだらけの家の壁──。キラキラした投稿はなく、4男児を育てるリアルな子育てが共感を呼び、TikTokフォロワー数は約33万人に上ります(2023年6月現在)。
知り合いゼロの地方で始まった孤独な子育てを救ったのは、ママ友の存在でした。ともに泣き、ともに笑い乗り越えてきた“戦友”の存在について語ってもらいました。
※全4回の2回目(#1を読む)
竹田こもちこんぶPROFILE
大学在学中から演劇を始め、闘病を機に舞台俳優・芸人に。劇団仲間の夫と結婚、2014年に第1子出産後、夫の故郷である静岡県富士市へ移住。笑いと涙を誘うTikTokの投稿は、子育て世代の大きな反響を呼びフォロワーは約33万人(2023年6月現在)に。
夫の飲み会で家出……行き場なくあっさり帰宅した夜
もともと人付き合いが不得手だった竹田こもちこんぶさん(45)。静岡県富士市へ移住したばかりのころは、知り合いもなく、戸惑っていたといいます。
竹田こもちこんぶさん(以下、竹田さん):「独身時代は東京に住んでましたが、実家のある千葉県で出産し、1ヵ月後に夫の住む静岡県富士市へ移住しました。
当初は知り合いもなく、子育てするにも孤独でした。夫に『飲み会で遅くなる』なんて言われようもんなら、『うぉーっ!!』ってなってましたね(笑)。
夫はめったに飲み会に参加しないのですが、ある日『遅くなる』と言われ腹が立ち、『家出しよう』とくわだてたことがあって。驚かせてやろうと思ったんです。
首が座ったばかりの息子を抱き、とりあえず外へ出ました。ところが地方は行くところがない。唯一ファストフード店を見つけ入ったものの、閉店は午後10時。結局、私と息子は夫より帰宅が早いという……。むなしかったですね。
今でこそ子育てしやすい今の環境は気に入っていますが、そのころは『クソ田舎が!』って思いました(笑)」
あちこちでナンパ!? 苦手を克服してママ友探し
なんとか孤独から抜け出そうと、竹田さんはママ友作りのために動き出します。あちこちの子育て支援施設に足を運び、アグレッシブに声をかけ食事に誘い、ママ友探しを始めました。
竹田さん:「私も夫も、もともと人付き合いが苦手なんです。それが生きづらさの原因で、コンプレックスでもありました。だからこそ、子どもにはそうあってほしくないと思い、苦手な思いをがまんしてママ友作りに奔走しました。
いろんな子育て支援センターへ行き、勇気を出して連絡先を聞いたり、食事に行ったりしました。まるでナンパでしたね。
最終的にたどり着いたのが、後に通うことになる幼稚園にあった小さな支援センターでした。素晴らしい先生がいて、その先生のもとに集まったママたちとLINEグループ作って、その後もずっとつながっています」
ともに笑い、涙…ママ友のおかげで「子育てって楽しい!」
ママ友たちとの付き合いが深まるに従って、竹田さんの子育てに対する意識が変化したといいます。
竹田さん:「『ママ友』って響きが怖いじゃないですか。人付き合いが苦手だったので、はじめは悪い印象しか持っていなくて構えていました。でも実際は全くそんなことなくて。
『イメージと全然違うじゃねーか(笑)』って思いましたね。理解し合えるママ友に巡り会えてから、子育ての楽しさは倍になりました。
誰かが悩みを打ち明け始めると、ほかの誰かも打ち明ける。そうやってお互いの緊張が解けて、仲良くなっていきました。お互い悩みを抱え、それぞれ苦しみも抱えている。
ここ(自宅リビング)に毎日毎日2家族くらい来て、子どもが遊んでいる間にお菓子食べながら旦那のグチを言い合ったり、子育て話で爆笑したりしていました。子どもの悩みが解決し、うれし涙を流したことも。夫婦げんかをして泣きながらうちへ来たママ友もいます。
まだTikTokもやっていない時期でしたが、『子育てって楽しい!』『お母さんっていいな』って心から思えるようになったのは、仲間がいたからでした。ママ友ができる前は、子どもは一人でいいと思っていました。
少子化対策にママ友の存在は大きいと思います。高校以来の心の友、といっても過言ではありません。そうして2人目が生まれ、どんどん生まれたという状況です(笑)。でももう今度(2023年9月、第5子出産予定)が最後です」
子ども同士のトラブルも、はっきり言い合えるママ友関係
ときには子ども同士がトラブルになることも。そんなとき、仲がいいからこそお互い意見をぶつけ合えたそうです。
竹田さん:「仲のいいママ友の子とうちの長男が、トラブルになったことがありました。うちの子はボコボコにやられるほうで。
距離を置くか、きちんと伝えるかすごく悩んだのですが、『アンタの息子さぁ』(いつもの会話風に)って正面からストレートに言いました。
仲良かったからできることでした。そのとき、お互い意見を出し合えたので、今も親子で仲良くしています」