
【逗子発】「おかん革命」子育てや家事をラクに! 母親が“得意なこと”で輝く「ママユニット」の挑戦
#2おかんラッパー「マイクラおかん」に学ぶママの輝き方~おかん万博開催とキッチンカー運営~
2025.08.28
おかんラッパー「マイクラおかん」:下崎 真世
おかんたちでキッチンカー運営をスタート
「おかん万博」を成功させた下崎さんは、母親が活躍できる身近な料理で「次はキッチンカーをやってみよう」と考え始めます。
ちょうどそのころ、逗子市の商工会が創業支援としてキッチンカーの貸し出しを開始。1日2,500円で利用でき、最長3ヵ月間運営できるという企画でした。
下崎さんはプレゼンを経て権利を勝ち取り、キッチンカーの運営を始めます。もともと7人だった“おかんクルー”はさらに増えて13人、未就学児から大学生までの子どもを育てる30~40代のママたちでした。
これが、ママユニット「YES! OCAN(オカン)」の始まりです。掲げたスローガンは、「おかんもできる、ゼロ(0)からできる」。ここでも裏テーマは“サイバー”とし、キッチンカーにネオンを灯し、平日の日中は毎日、逗子市役所前に出店しました。

やがてこの活動は、家族を支える日々の食事へと形を変えていきます。2025年7月現在、おかんクルーは6人。メインの事業は夕飯のデリバリーサービスです。
「コンセプトは『夕飯くらい手を抜いて、自分と子どもの時間にしようぜ』です。私は料理が得意ではないので、誰かが作って届けてくれないかなってずっと思っていました。
一方で、作るのが好きな人はたくさんいる。私は売るのが得意なので、料理が得意な人と配達ができる人とを組み合わせればいいと考えたんです。
何かをやりたいママたちが、それぞれできること・自分の得意をいかして輝ける場所を作りたい。私はそのための仕組みを作っている感じですね」(下崎さん)
子育て中の母親だからとあきらめるのではなく、できることを形にしていく。下崎さんの歩みは、そんな希望を映し出しているのではないでしょうか。
生きやすさのヒントは「シェア」
「YES! OCAN」の活動は、「食」だけにとどまりません。その根底には、「シェアできる文化を広げたい」という強い信念があります。
「得意なことをシェアし合い、助け合えたら暮らしも気持ちも軽くなる。誰かが苦手なことは、別の誰かの得意で補えばいい。時間も、場所も、子育ても、いろんなことをシェアできるほうが、社会ももっとやさしく回っていくはずなんです。
今、子育てでつらい状況にあるママやパパがいたら、例えば夕飯を手放してみませんか。デリバリーや外食もいいし、ママ友パパ友といっしょに作るのでもいい。
孤軍奮闘していると、シェアする方法が見えなくなってしまうから、まずは少し周りを見てみてほしいですね。手放す代償としての出費はあるかもしれないけれど、一歩踏み出すことで状況も変わると思います」(下崎さん)
そんなシェアの精神が、キッチンカーの運営やデリバリーサービスには息づいています。
3ヵ月間のキッチンカー運営を終えたころには常連も増え、「自分たちのキッチンカーがほしい」という思いが芽生えた下崎さん。しかし必要な資金は100万円──。
どうするか悩んでいたときに目にしたのが、優勝賞金100万円のラップコンテストの募集記事でした。賞金目当てで応募した下崎さんは約400名の応募の中からファイナリスト10人に選ばれ、みごと、呂布カルマ賞(審査員特別賞)を受賞します。
次回は、下崎さんが挑んだラップコンテストと、その裏にある想いなどについて伺います。
●下崎 真世(しもざき まよ)PROFILE
ラッパー、イベントオーガナイザー、母親たちによるユニット「YES! OCAN(オカン)」代表、“ゲームの居場所”支援。「マイクラおかん」として、2023年開催の「NIKKEI RAP LIVE VOICE」(日本経済新聞社主催)に出場。ラップ未経験ながら審査員・呂布カルマ氏の心をつかみ「審査員特別賞」を受賞。
取材・文/稲葉美映子
↓続きはこちら(※公開日までリンク無効)↓
♪ラップで カラを脱ぎ去る青春ストーリー♪
↓話題!『ピーチとチョコレート』をチェック↓

稲葉 美映子
フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。
フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。
下崎 真世
ラッパー、イベントオーガナイザー、母親たちによるユニット「YES! OCAN(オカン)」代表、“ゲームの居場所”支援。一児の母。 「マイクラおかん」の名で、2023年開催のラップコンテスト「NIKKEI RAP LIVE VOICE」(日本経済新聞社主催)に出場。ラップ未経験ながら審査員・呂布カルマ氏の心をつかんで審査員特別賞を受賞。 以降、ラップを軸に地域イベントの企画やヒップホップを通じたセラピーや居場所づくりなどに取り組む。 ラップコンテスト「COCORO RAP CONTEST」主催。 ●Instagram「マイクラおかん」 ●Instagram「おかんの日替わりキッチン」 ●Instagram「COCORO RAP CONTEST」
ラッパー、イベントオーガナイザー、母親たちによるユニット「YES! OCAN(オカン)」代表、“ゲームの居場所”支援。一児の母。 「マイクラおかん」の名で、2023年開催のラップコンテスト「NIKKEI RAP LIVE VOICE」(日本経済新聞社主催)に出場。ラップ未経験ながら審査員・呂布カルマ氏の心をつかんで審査員特別賞を受賞。 以降、ラップを軸に地域イベントの企画やヒップホップを通じたセラピーや居場所づくりなどに取り組む。 ラップコンテスト「COCORO RAP CONTEST」主催。 ●Instagram「マイクラおかん」 ●Instagram「おかんの日替わりキッチン」 ●Instagram「COCORO RAP CONTEST」