「発達障害」の診断で「就学相談」 特別支援学級・普通学級 どちらが良い?〔『リエゾン』三木先生解説〕
「娘の凸凹発見・成長実録記」 番外編 娘6歳~就学相談の様子とその結果~
2024.02.23
元看護師ママライターと娘の凸凹発見・実録成長記。今回は番外編です。
社会的コミュニケーション症と注意欠如・多動症を持つ長女ちゃんもついに6歳に。小学校入学を控え、就学相談を受けることになりました。
しかし、その結果を受けて、さらに悩むことになったママ。果たして出した結論は……?
(今までの記事全6回を読む。#1、#2、#3、#4、#5、#6)
できることがどんどん増えた年長の娘
年長さんの夏が過ぎ、5歳11ヵ月になった娘。春から始まった週1回の個別療育も楽しく通い続けることができ、「あと何日で◯◯(療育施設名)の日?」と指折り数えるほど。
療育や保育園の先生の関わりのおかげか、「やりたくないことはしない」から、「やりたくないけれど、がんばれる」ことが少しずつ増えてきました。
保育園生活で最後となる秋の運動会では、組み体操をみんなと力を合わせて最後までやりぬきました。リレー競技は「ママと一緒なら走る!」と一緒に完走!
大嫌いなマラソンも、先生と手をつないで毎日頑張り、そのうちに1人で走れるようになりました。
気持ちの切り替えも以前より速くなり、「それしたくないー!」と大泣きして動けなくなることも減りました。
相変わらず、意思の疎通や指示にコツがいるところは変わらないですが、「指示はひとつひとつ区切って伝える」「目で見てわかるように伝える」など、娘に合わせた方法で解決しています。
娘自身ができることが増えたこと、娘に合った接し方がわかったことで、現状では大きな問題はなくなりました。
普通学級か特別支援学級か……?
しかし、次の春には小学校1年生。今のインクルーシブな環境がそのまま移行されるわけではないでしょう。
「普通学級にすべきか、特別支援学級にすべきか」
その2択の前段階として、「就学相談」を受けることにしました。発達支援センターの医師から、
「特別支援学級が必要かはおいておき、就学相談は受けておいたほうがいい。接し方に工夫が必要なことを小学校側に知っておいてもらうことが大事」
という話があったのも、決断の後押しとなりました。
【三木崇弘先生】
就学相談とは、子どもの教育的ニーズと必要な支援について、保護者、保育園や幼稚園、教育委員会、学校などで情報の共有や検討をし、子どもに合った就学先を選ぶための制度です。
内容としては、教育委員会の担当者が子どもの様子を見に来たり、保護者や担任保育士と面談したりします(自治体によって内容に違いがあります)。
そして、教育委員会でその情報を元に、どの就学先が適当かを審議し、その結果が保護者に通知されます。
判定に不服がある場合は、不服申し立てをしたり、相談を継続して適切な就学先を決めていきます。
(ただし通常学級判定の場合に、特別支援学級を希望する方向での希望は通らないことが多いです)
就学相談の日が来た
就学相談の日、教育委員会の担当者が2名、保育園に来られました。どちらも年配の女性です。
娘の様子を30分ほど見た後、私と担任の先生を含めた面談に。担当者から見た娘の様子は、「明るく活発だが、お友達とのやり取りで少し気になるところがある」とのこと。どういったところが気になったのかを確認したいところでしたが、特別支援学級についてや今後の流れについての説明へ。娘が特別支援学級に入る場合には「情緒学級」に該当するだろうとのことでした。
審議結果は翌月12月に、園長先生から口頭で伝えられることに。それまでは「悩んでも仕方ない!」とは思いつつも、審議結果で「特別支援学級への入学が通ったらどうすべきか」をぐるぐると悩む日々でした。