「子育て罰」や「子育てペナルティ」。令和の日本では、こんなショッキングな言葉を耳にすることが増えました。
子どもができたことで、仕事で損をしたり、家計が苦しくなったりする……。まるで子どもを持つことが「罰」であるかのような、少子化日本の生きづらさが出ている言葉です。
厚労省の調査(※1)では、子どものいる世帯の6割以上が「生活が苦しい」と回答しています。また、OECDの国際比較(※2)でも、日本人の睡眠時間の短さが分かっています。
(※1:厚生労働省「国民生活基礎調査」2023年、2024年)(※2:経済協力開発機構(OECD)2021年)
「お迎えのために、恐縮しながら職場を出る」「寝かしつけ後に、持ち帰り仕事をこなしている」「もっと子どもと一緒にいたいけれど、これ以上働く時間を減らしたら、生活費が足りない……」
SNSやメディアには、ママたちの悩ましい言葉が溢れています。
……でも、待って? なぜ「仕事と家庭の両立の、悩ましい言葉」は、ママたちばかりから出てくるのでしょうか? 「子育て罰」を受けているのは、実は、ママだけなの?
なぜ子育ては「無理ゲー」になったのか
この疑問を、経済学の視点で分析すると、意外な事実が見えてきます。
日本社会には、子どもを持つと男性の収入や評価が上がる「父親ボーナス」現象がある一方で、女性にはその真逆の「母親ペナルティ」現象が極めて強く現れている──
共働き夫婦の経済学を研究する大石亜希子教授(千葉大学)は、こう説明します。
なぜ、同じ親になったはずなのに、一方は「ボーナス」をもらい、もう一方は「ペナルティ」を背負うことになるのか。
この記事では、大石亜希子教授に、子育てコストが母親に偏ってきた仕組み、そして「お金」と「時間」のリアルをお聞きします。
子育てなんて「無理ゲー」とも言えるこの状況を、突破するヒントは何か? 仕事と子育てを夫婦で両立する方法を、大石先生の解説をもとに探ってみましょう!




































