姑・平野レミさん40年前の子育て&嫁・和田明日香さん3人の子育て
平野レミさんと和田明日香さんの明るい嫁姑“食育”対談 #2
2021.10.22
「仕事」と「家庭」は自転車の両輪。どちらも回らないと走らない
レミさん:それくらい、家のご飯が当たり前なのよ。
明日香さん:そう、そういうことですよね。だから、いずれ親元から離れた時に、思い出したり、恋しくなったりしてくれれば。それで嬉しいし、いいんですけれど。
大きな軸としては、私は子どもたちのお母さんであることを最優先に考えているので、そのバランスが崩れないように、今はお仕事を入れています。
「仕事と家庭の両立」って言うと、どっちも立てなくちゃいけないみたいで大変なんですけど、私は、仕事と家庭は自転車の両輪だと思っているんです。どっちも一緒に回っているから前に進めている、とすごく思っていて。
レミさん:いいこと言うねー! 名文句だね。
明日香さん:ひとつがパンクすると、進めないじゃないですか。だから、仕事のおかげで、子どもたちとの時間がリフレッシュにもなるし、私の場合は子どもたちとのコミュニケーションが料理の仕事にもいかせているし、相乗効果なんです。
苦労していないわけではないけれど、苦労もしたくてしていると思っているし。欲張っているのは自分だと思っています。
レミさん:子どもたちも大きくなってきたしね。小さかった頃は、休みの日にあーちゃんだけ仕事があると「ママ行かないで」なんて言われていたわよね。
明日香さん:そうなんです。それで後ろめたい気持ちもありましたけど、でも、私が行っちゃっても、そのあとすぐ、ケロッと遊んでいるのもわかるから。一応、寂しそうにしてくれているっていう(笑)。
レミさん:最近は、女の子チームはパパに厳しくなってきているよね。
明日香さん:そう。でも逆に、長男とパパは男同士の結束が高まっていますね。だから、息子は夫に任せて、私は娘を担当したりしています。その中で、「パパに内緒ね」と話した娘とのことも、私の方からこっそり共有したり、パパの方からも「今日は息子とこんなことがあった」って報告がありますね。
レミさん:日曜日なんかにね、私がブラブラって、あーちゃんちに遊びに行くことがあるんだけど。お庭の方から入って行こうとするとね、ガラスの向こうにあーちゃんが寝てんのよ、ソファーに横になって。
それで、まわりには子ども3人がべったりみんなでくっついててさ。ひとつに固まってるのよ、いい風景なんだな、それが。私、何回写真撮ったことか。
明日香さん:そんなの撮ってどうするんですか(笑)。
レミさん:いい風景よ、微笑ましいの。すごくいいよ。
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レミさんと明日香さんの関係の良さ、そして明日香さんの家族との結びつきがとても伝わるお話でした。
第3回は料理を通した家族のコミュニケーションについてお話いただきます。
取材・文/浅妻千映子
平野レミ(ひらのれみ)
料理愛好家。シャンソン歌手。フランス文学者・平野威馬雄の長女。夫は和田誠氏。
主婦として家庭料理を作り続けた経験を生かし、「料理愛好家」として活躍。「シェフ」ではなく、「シュフ」の料理をモットーに、テレビ、雑誌などで数々のアイデア料理を発信中。また、講演会、エッセイを通じて、明るく元気なライフスタイルを提案するほか、レミパンやエプロンをはじめとした、キッチングッズの開発も手がける。
近著に『家族の味』(ポプラ社)、『野菜の恩返し』、『新版 平野レミの作って幸せ・食べて幸せ』(主婦の友社)など
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和田明日香(わだあすか)
1987年生まれ。東京都出身。3児の母。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修業を重ね、食育インストラクターの資格を取得。各メディアでオリジナルレシピを紹介、企業へのレシピ提供など、料理家としての活動のほか、講演会、コラム執筆、テレビ出演など幅広く活躍中。2018年ベストマザー賞を受賞。
近著に『10年かかって地味ごはん』(主婦の友社)、『ほったらかしレシピ献立編』(タツミムック)、『子どもは相棒 悩まない子育て』(ぴあ)など
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