【偏食克服レシピ:しいたけ しめじ えのき〈きのこ類〉】子どもの偏食の原因を知って克服! 思わずおかわりしたくなるとっておきレシピ

子どもの苦手な野菜がおいしいに変わるレシピ #7【しいたけ しめじ えのき〈きのこ類〉】 (2/3) 1ページ目に戻る

ライター・料理家:越野 美樹

しいたけ、しめじ、えのき〈きのこ類〉のにおいを抑えて偏食を克服!

しいたけ、しめじ、えのきなどのきのこ類は、見た目が独特なうえに香りが強く、苦手な子どもが多い食材です。

きのこの中でもしいたけは、レンチニン酸という成分が乾燥や加熱によりレンチオニンという硫黄系の香り成分に変化するため、他のきのこに比べて香りが強く感じられます。  写真:越野美樹

きのこは「野菜」ではなく、実は菌類に分類されます。

ただし、栄養面では野菜に劣らず、食物繊維やカリウムが豊富です。きくらげや干ししいたけに多いビタミンDや、免疫力向上が期待されるβ‐グルカンなど、成長期の子どもにとって大切な栄養素も含まれています。

さらに、きのこ類に含まれるグルタミン酸や、特に乾燥きのこに豊富なグアニル酸といったうまみ成分は、他の食材と組み合わせることで相乗効果を発揮し、料理全体の味を深めます。

このように栄養やうまみの点では優秀な食材ですが、子どもがきのこを嫌いな理由のひとつが、独特のにおいです。

しいたけ、しめじ、えのきなどのきのこ類は、3つのコツを取り入れて調理すると、においが感じにくくなります。

【子どもの偏食克服ポイント1 しいたけ、しめじ、えのき〈きのこ類〉のにおいを抑えて偏食を克服】

●香りの強い食材と合わせる
 →スパイスやハーブ、にんにく、しょうが、玉ねぎ、乳製品、ベーコンなど香りの強い食材と組み合わせると、においが目立ちにくくなります。

●うまみを加える
 →肉や魚介類、昆布、かつお節、トマトなどのうまみのある食材と合わせることで、香りよりもうまみが際立ち、食べやすくなります。

●味を濃くする
 →塩味をきかせると、味の調和によりきのこの独特のにおいが気にならなくなり、食べやすくなります。

ひとつめのレシピは、しいたけと牛肉を炒め、ケチャップやソースで調味した「即席しいたけハヤシライス」です。

うまみのある牛肉や香りの強い食材と一緒に炒め、スパイスやハーブが入った調味料で煮込むことで、においを抑えます。

「即席しいたけハヤシライス」のレシピ

子どもが大好きなデミグラスソースを簡単に再現できる、即席ハヤシライス。牛肉のうまみと、スパイスやハーブが入ったトマトケチャップ、中濃ソースなどの調味料を加えることで、きのこのにおいが気になりません。  写真:越野美樹

【材料】2人分
しいたけ 3枚(約60g)
牛細切れ肉 150g
玉ねぎ 1個
にんにく 1かけ
オリーブオイル 大さじ1
塩 少々
こしょう 少々
薄力粉 大さじ1
トマトケチャップ 大さじ3
中濃ソース 大さじ3
炊いたご飯 茶碗2杯分
乾燥パセリ 適量

【作り方】
1.しいたけは軸を除いて5mm幅に切る。玉ねぎは半分に切ってから繊維に沿って薄切りにする。にんにくは粗みじん切りにする。

2.フライパンを弱火で熱してオリーブオイルを入れ、1を入れて炒める。

3.玉ねぎが透明になったら中火にして牛細切れ肉と塩、こしょうを入れて肉の色が変わるまで炒める。

4.弱火にして全体にまわるように薄力粉を加え、粉っぽさがなくなるまで炒める。

薄力粉を茶こしなどに入れてフライパン全体に広げると、ダマになりにくく、焦げにくくもなります。  写真:越野美樹

5.中火にして水150ml(分量外)とトマトケチャップ、中濃ソースを入れてとろみが出るまで煮詰める。

6.器に炊いたご飯を盛って乾燥パセリをふり、5を盛る。

写真:越野美樹

しいたけに、子どもが大好きな素材と調味料を組み合わせることで、においが気にならず、しいたけがどんどん食べられます。他のきのこでも試してみてください。

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