子どもと家事を分担しようとするのは、長い道のりです。ただでさえ、普段の仕事や家事育児で疲労困憊しているところに、「子どもと家事をする」というワークが加わるのですから。果たして、子どもと家事を「楽しむ」には、どんな心構えでいたらよいのでしょうか。
家事研究家で、家族間の家事シェアを提唱する佐光紀子さんは、「まずは親自身が肩の力を抜いてリラックスできるといいですね」と話します。
まずは親自身が肩の力を抜いて
家事を一つ教えるにも、「子どもが一人で身の回りのことをできるようにしたいから、頑張らないと!」と肩の力が入っていませんか? あまり高い目標を背負うと、しんどいですよね。もちろんどういう子どもに育てたいかは、ご両親にとっては大きなテーマ。ただ、「こうしたい、ああしたい」はいいですが「こうしなければ」と思うと、つらくなります。
では、どうしたら一緒に楽しめるのでしょうか。大前提として、楽しめるようになるには親自身に心の「余裕」が必要です。余裕があれば、子どもが失敗しても笑って受け流すことができます。
その第一歩は、「重すぎる家事負担を減らすこと」だと考えています。
私の場合、子どもたちとスーパーに買い物に行くと、あれこれねだられたり、未会計の商品を傷モノにしたりと、トラブルが絶えなかったため、子どもと買い物に行くのを一切やめました。全て生協に切り替えて、週に2回、月曜日と金曜日に食料品と日用品がすべて届くようにしたのです。これで大分、時間ができ、心にも余裕ができました。
お片付けも、子供たちのおもちゃが多くてお片付けに時間がかかるなら、いっそ普段使いのおもちゃを半分にして、残りはダンボールにしまっておく。そうすれば、片付けの時間もずいぶん減ります。お風呂のおもちゃも、ゼロにできなくてもお気に入りを厳選したりしましょう。