子どものケガ・病気 子育てを助ける医療費助成〜予防接種をFPが解説

子どものケガや入院の助成が知りたい!子育てを支える制度と手当を確認しよう#2

医療面の支援も、子どもや子育てをする家庭には重要な制度です。  写真:アフロ

子どもが元気いっぱいなのは親としてはうれしいものですが、遊んでケガをしたり、あるいは集団生活から病気にかかることもあります。

数日で治るような病気やケガだとしても、病院で治療を受けたのなら少なからず医療費がかかります。また、それが長引いたり、入院することになったら費用の面は無視できません。

子育て支援制度の中には、子どもと子育てをする家庭を医療の面からも支える施策があります。ただし、自治体によりその内容が違っていたり、制度自体が改正されることがあるなど、お住まいの地域の情報や社会の動きを気にしておく必要があるでしょう。

身近なことだからこそ改めて知っておきたい医療制度などについて、CFP認定のファイナンシャルプランナーであり、個人の資産運用等についても多くの相談を受けている新井智美先生に教えていただきます(全3回の2回目。#1を読む)。

知っておきたい子どもにまつわる医療費助成制度

「子どもや子育て家庭にまつわる医療支援は自治体主体で行われています。さまざまな種類がありますが、同種の支援でも『子ども医療費助成制度』など包括する名前で表現されていたり、『乳幼児医療費助成制度(マル乳)』『義務教育就学児医療費の助成(マル子)』といったように、対象となる子どもの年齢に応じた支援名や助成内容に分けているところもあります。

ちなみに『子ども医療費助成制度』とひと括りになっている名前でも、その中で年齢別に助成内容が違います。

さらに助成を受けるのに親の所得制限を設けている自治体と、所得制限を廃止している自治体があります。例えば2022年4月1日受診分から、神奈川県南足柄市では子育て支援のさらなる充実を図るために、小児医療費助成の所得制限が撤廃されたというニュースがありました。

2022年10月から、宮城県多賀城市でも所得制限を廃止するという告知が市の公式ツイッターなどで発信されています。各自治体で社会の流れや地域の状況などに合わせて取り組みを変更しているので、お住まいの地域の情報は随時、チェックしておくことが大切です。

医療費の負担額は、これもそれぞれの自治体で違いがあります。例えば、0歳から未就学児(6歳到達年度末まで)は通院も入院も無料だけれど、小学校1年生から中学校3年生までは通院初診時は500円、再診時は無料とし、入院については1回の入院につき10日目までは1日500円で、11日目以降は無料としているところなどがあります。

子どもの年齢を0歳~1歳の誕生日の末日、1歳になった翌月~小学校3年生、小学校4年生~中学生というように、別の区切りにして通院・入院ともに助成内容を設定しているところもありますし、高校卒業まで助成を拡大している自治体もあります」(新井先生)

■これだけ違う、医療費助成制度の比較例
A市

B市

C市

子どもの医療費助成制度における所得制限については、子どもの年齢に関係なく親の所得だけで判定するところもあれば、子どもの年齢が3歳以上になると制限を設けるところなどもあります。

すでにお住まいの地域の助成内容を知っている人は多いものですが、引っ越しなどで住む地域が変わった場合は、改めて確認する必要があるでしょう。

また、新井先生のアドバイスによると、制度は機会があるごとに変わります。変更される前にはニュースになったり、自治体のHPで告知がされたりするので、目を向けておくと子育てに役立つ情報を得ることができるでしょう。申請方法や申請に必要な書類、問い合わせなどの詳しい情報も各自治体のHPが役立ちます。

医療費助成制度には特定の病気に対する助成もある

治療や経過が長期に及ぶ慢性疾患は医療費負担が高額になることもあります。子どもの場合もそれは同様で、子育て家庭の負担になることは否めません。

小児慢性特定疾病医療費助成の対象疾病は2021年11月1日に762疾病から788疾病に拡大しています。該当疾病には気管支喘息(小児喘息)などがありますが、子どもの健全な成長のためにも、必要な場合はまずは医師へ相談するといいでしょう。

医療助成制度には特定の疾病を対象としたものもあります。  写真:アフロ

「小児慢性特定疾病医療費助成の申請や更新についての相談は、各自治体や指定医、指定医療機関です。『小児慢性』と検索すると該当するHPもあるので、そちらでも確認できるでしょう。

助成は親の所得により月額の自己負担額が違います。例えば、夫婦2人子ども1人の世帯の場合、市区町村税が71,000円未満(所得が2,000,001円~約430万円)だと、5,000円あるいは重症の場合は2,500円が上限となります。

所得が4,300,001円~約850万円で市区町村税が251,000円未満であれば、10,000円あるいは重症の場合は5,000円が月額の自己負担上限額です。

ただ、神奈川県川崎市のように、小児喘息に関しては自己負担分を全額助成(食事療養標準負担額は除く)してくれるところもあります。

さらにこの制度は、『医療費の自己負担分の一部を助成する』もので、純粋に治療費や薬代、入院費への負担が対象です。病院に行く交通費は含まれていません」(新井先生)

通院費については、自治体によっては『通院費特別助成』のような形で別途施策が設けられていることもあります。申請も小児慢性特定疾病医療費助成とは別に必要なので、各自治体の利用対象や申請方法はチェックするといいでしょう。

助成に関しては、該当する支援だけでなく、その周りの制度も調べておくと役に立ちそうです。

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