ナプキンの捨て方までを徹底解説! 誰も教えてくれない「みんなのための生理情報」

10代の子と親が知っておきたい「性」の新知識 #2~生理にまつわるウソ・ホント編~

医療ライター:及川 夕子

生理を知ることが相手への思いやりに

女性に役立つ情報が書かれていますが、「男性だって生理について知ることは絶対必要」と及川さんは強く断じます。

「生理前や生理中はPMSや生理痛などもあり、女性の体に負担がかかります。男性でも、女性の体について知っておくと、相手を気づかうことができます。

以前、『学校で性教育の授業をしてもらうための活動をしているから、取材をしてほしい』と高校生3人から依頼されたことがあります。産婦人科医への依頼や、学校に許可を得るための交渉などをしていて、3人のうち2人は男の子です。

1人は、生理中で具合が悪そうにしているお母さんをお父さんが気づかい、みんなで家事を分担するような家庭で育ったそうです。もう1人は留学経験があり、海外と日本の性に関する価値観の違いを目の当たりにしたと言っていました」(及川さん)

生理に関する知識や価値観は、家庭や経験によって大きな差があると感じた及川さん。だからこそ男の子にも同著で正しい知識を得てほしいと言います。

生理や女性の体の仕組みを理解することは、相手を思いやる気持ちにつながる。これは性的同意やバウンダリー(境界線)にも通じる価値観であり、改めて、体や心について「包括的(ほうかつてき)」に学ぶことの大切さを実感します。

第3回は、思春期の子どもが抱えやすい心や体の悩みについて伺います。

取材・文/畑菜穂子

細胞たちが、思春期に起こる心や体の変化やジェンダー、多様性などについて詳しく解説してくれる『はたらく細胞LADY 10代女性が知っておきたい「性」の新知識』(著者:及川夕子 監修:高橋幸子 原田重光 乙川灯 清水茜/講談社)。
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おいかわ ゆうこ

及川 夕子

医療ライター

新聞社勤務を経てフリーランスに。新聞、雑誌、WEBメディアなどで、記事の企画、編集、執筆を手がける。近年は、女性の健康・美容、更年期のヘルスケア、医療分野の取材、執筆を中心に活動。 著書に『365日機嫌のいいカラダでいたい。現代を生きる私たちのヘルスケア・アップデートブック』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『はたらく細胞LADY 10代女性が知っておきたい「性」の新知識』(講談社)。

新聞社勤務を経てフリーランスに。新聞、雑誌、WEBメディアなどで、記事の企画、編集、執筆を手がける。近年は、女性の健康・美容、更年期のヘルスケア、医療分野の取材、執筆を中心に活動。 著書に『365日機嫌のいいカラダでいたい。現代を生きる私たちのヘルスケア・アップデートブック』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『はたらく細胞LADY 10代女性が知っておきたい「性」の新知識』(講談社)。

はた なおこ

畑 菜穂子

ライター

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・執筆を行う。多摩地域で、小学生の娘(2012年生まれ)、夫と暮らす。 Twitter @haricona

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・執筆を行う。多摩地域で、小学生の娘(2012年生まれ)、夫と暮らす。 Twitter @haricona