男の子の【精巣捻転】とは? 6時間以内に緊急手術をしないと「精巣・金玉・睾丸」が失われる危険性 泌尿器科医が詳しく解説

泌尿器科医・岡田百合香先生に聞く、「精巣(金玉)」トラブル #1 ~精巣捻転 (せいそうねんてん)~

泌尿器科医:岡田 百合香

精巣は元々、お母さんの胎内にいるときは、お腹の中にあります。

「週数を重ねると、だんだんと精巣はさがってきて、お腹の外の陰囊の袋の中に収まります。通常であれば、下がり切ったら袋の底にピタっと固定されますが、人によっては固定されずにブラブラと動く状態になっていることがあります」(岡田先生)

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激痛を伴う「精巣捻転」

このヒモのような精索が、急にねじれを起こし、激痛を伴うのが「精巣捻転」という病気です。

「精索には、精管、精巣静脈、精巣動脈などの大切な管が通っています。これらが急激にねじれることによって、精巣に血流がいかなくなってしまうんです。

イラスト/オヨネ

他の病気で言うと、脳梗塞や心筋梗塞と似ていて、血液が流れなくなってしまうことで、栄養も酸素も滞ります。そして、時間が経つと精巣(金玉)は壊死してしまいます」(岡田先生)

命に関わる病気ではないとしながらも、岡田先生は「将来、生殖機能に影響が出ることもある」として、「非常に緊急性が高い病気」と警鐘を鳴らします。

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