男の子の【精巣捻転】とは? 6時間以内に緊急手術をしないと「精巣・金玉・睾丸」が失われる危険性 泌尿器科医が詳しく解説
泌尿器科医・岡田百合香先生に聞く、「精巣(金玉)」トラブル #1 ~精巣捻転 (せいそうねんてん)~
2024.11.11
泌尿器科医:岡田 百合香
男の子を持つ保護者なら、やっぱり気になるおちんちんのこと。コクリコでも「男児のおちんちんはむく? むかない?」や「男の子の精通・マスターベーション」についての記事は、長く読まれています。
今回は、精巣(金玉)のトラブルについてです。男子にとっては、“急所”と呼ばれる大事な場所。ですが、精巣のトラブルについてはあまり知られていません。
「6時間以内に処置をしないと、精巣が失われる疾患もあります」とは、泌尿器科医の岡田百合香先生。
そこで今回は、精巣トラブルの中で最も緊急性が高い「精巣捻転(せいそうねんてん)」について、解説していただきました。
幼い男児が「お腹が痛い」と言ったとき、もしかしたらそれは精巣の痛みかもしれませんよ。
(全3回の1回目。2回目を読む。3回目を読む。※公開時よりリンク有効)
岡田百合香(おかだ・ゆりか)
泌尿器科医。1990年岐阜県生まれ。2014年岐阜大学医学部卒業。愛知県内の総合病院泌尿器科に勤務する傍ら、助産院や子育て支援センターで乳幼児の保護者を対象にした「おちんちん講座」や「トイレトレーニング講座」、思春期の学生向けの性に関する授業などを行っている。2児の母。
目次
ヒモでぶら下がるふたつの精巣(金玉)
現役泌尿器科医として働く岡田百合香先生は、自身も子育て真っ最中の2児の母。子どもを持つ保護者に向けた「おちんちん講座」の開催や、幼児期からの正しい性教育に力を入れています。
「我が子の男性器について気にされる保護者が多い一方で、その構造を理解している人は多くないと感じます」と岡田先生。
「陰茎(おちんちん)の隣には、精巣(金玉)があります。精巣は、精索(せいさく)という、ヒモのようなものでぶら下がり、陰囊(いんのう)という袋の中に入っているんです」(岡田先生)