小泉悠先生に聞く 子どもへの「戦争」の伝え方 ロシアのウクライナ侵攻から丸1年

安全保障研究者・小泉悠先生にロシアのウクライナ侵攻についてインタビュー全3回

安全保障研究者:小泉 悠

安全保障研究者であり、東京大学先端科学技術研究センター・専任講師の小泉悠先生。  撮影:葛西亜理沙
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ロシアがウクライナ各地で軍事侵攻に踏み切ってから、2023年2月24日で丸1年が経ちました。現在(2月27日)もロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

親である私たちは、この1年間、軍事侵攻について子どもに正しく伝えることができたでしょうか?

安全保障研究者であり、現在は東京大学先端科学技術研究センター・専任講師の小泉悠先生にお聞きしたロシア・ウクライナ戦争について。連載3回分を改めてお届けします。

小泉悠(こいずみ・ゆう)
1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所客員研究員を経て、現在は東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)専任講師。

戦争が起こったその本当の理由がわからない

今回のロシアの攻撃について、「本当の理由は僕にもわからない」とは小泉悠先生。そして、今回の戦争について「古臭い戦争という印象がある」とも話します。そして、「戦争は無くならない」とも。

1回目では、その理由について、詳しく解説していただきました。

ロシアの7割がウクライナ侵攻を支持している理由

「ロシア国内では、情報統制が機能しています。米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が、侵攻に伴うロシア軍の死者は約1万5000人(2022年7月現在)と話していますが、この事実は徹底した情報統制でロシア国内には伝わっていないでしょう」とは小泉悠先生。

2回目では、ロシア国民を操る、情報統制と愛国心を小泉先生に解説していただきました。

小泉悠氏が子どもに「戦争はダメ」以外に伝えたいこと

「僕は娘に銃の分解結合を教えたくない」と語る小泉悠先生。

ご自身も子育て中の1児のパパである小泉先生に、3回目では「戦争」について子どもへ伝えるべきこと、そして親子で一緒に考えることについてお話いただきました。

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21世紀にまさか起こるとは思われていなかった大きな戦争。プーチン大統領の蛮行は未だに収まる気配は見られません。

戦争という大きな出来事に対して、私たちができることはあまりにも些細な行動なのかもしれませんが、未来への小さな変化のきっかけになると信じて、親子で話し合ってみてください。

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こいずみ ゆう

小泉 悠

安全保障研究者

1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所客員研究員を経て、現在は東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)専任講師。 専門はロシアの軍事・安全保障。『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版)で、サントリー学芸賞受賞。他に『軍事大国ロシア  新たな世界戦略と行動原理』(作品社)、『プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国」ロシア』(東京堂出版)、『現代ロシアの軍事戦略』(筑摩書房)など。

1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所客員研究員を経て、現在は東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)専任講師。 専門はロシアの軍事・安全保障。『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版)で、サントリー学芸賞受賞。他に『軍事大国ロシア  新たな世界戦略と行動原理』(作品社)、『プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国」ロシア』(東京堂出版)、『現代ロシアの軍事戦略』(筑摩書房)など。