苦戦する【寝かしつけ】 「寝ない赤ちゃん」には「入眠前3つの温度」がカギ! 〔東大医学部卒3児のママ〕が対策を伝授
東大医学部卒医師・もりたま先生に聞く、「子どものねんねトラブル」 #1 ~赤ちゃんの寝かしつけ編~
2025.01.11
医師・小児スリープコンサルタント:森田 麻里子
苦戦する「寝かしつけ」を解決するキーワードは?
なんとなく寝たり起きたりを細かく繰り返していた新生児期を過ぎると、必要になってくるのが「寝かしつけ」です。体調や日中の活動、お昼寝の長さによって、「夜、なかなか寝てくれない」や「布団に入ってからモゾモゾ動いて全然寝付かない」などの悩みが出てきます。
「寝かしつけの大変さは、本当によく分かります。私の元に寄せられるお悩みの中で最も多いのも、寝かしつけに関して。寝ない子どもが寝るようになる簡単なポイントは、寝室の環境調整。最も重視されるのが、“温度”なんです」(もりたま先生)
入眠前の3つの温度が、寝かしつけのキーワードになる、ともりたま先生。
入眠前の3つの温度
「まずは子どもの“体温”を気にしてみて。子どもって、大人が思っているよりもすごく暑がりなんです。
特に夏場は、夕飯の後にお風呂タイムで、そのまま布団に入ると、まだ身体が冷め切っていないために、暑くて寝苦しいということが頻発します。
特に夏は、『お風呂を先にして、そのあと夕飯にする』だけで入眠がスムーズにいく場合があります」(もりたま先生)
冬も、「思ったより薄着で寝かせて大丈夫」と、もりたま先生。1枚脱がせることをアドバイスするとスッと寝てくれるようになった、という親子もいました。
子どもの睡眠と体温は、眠りに入るときの身体のメカニズムにも関係があります。
「人間は眠るとき、脳や内臓を休息させるために、身体の深部体温を下げます。眠りにつくときには、体表面の皮膚の血管が広がって、外に熱を逃がすのです。
眠たくなってきた子どもの手足や、身体がポカポカしてくるのは、こういったことが起こっているから。そのため、自分からも放熱しているのに、寝具や寝巻きでさらに温めてしまうと、暑くてなかなか寝付けないという状態になってしまいます」(もりたま先生)
子どもにどんなに布団をかけても剝ぎ続けるのには、そんな理由があったのですね。