「子どもの入院 親の付き添いで「食事がない」「眠れない」 実体験に基づく過酷実態とは

キープ・ママ・スマイリング代表・光原ゆき氏に聞く「子どもの入院付き添いの実態」 #1 ~子どもの入院付き添いの実態~

認定NPO法人キープ・ママ・スマイリング理事長:光原 ゆき

産後約半年間 ほぼ付き添い生活に

私は初めてのことなので何もわからずに、言われたとおりに子どもと一緒に病院に寝泊まりする生活を始めました。そこから約半年間はほとんど自宅に帰ることもなく、子どもにチューブでミルクをあげたりオムツを替えたり、おしっこの量を量って看護師さんに報告したりなど、さまざまなケアをしながら病院で過ごしました。

このときは、とにかく我が子のことが心配なので自分のことなど、考える余裕もなかったですし、こういうものなのだと現状に疑問を持つことはありませんでした。

子どもが眠っている時間だけ買い出しに行ける

画像提供:キープ・ママ・スマイリング(イラスト協力:ひいらぎ舎)
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しかし、そうは言っても子どもに付き添って病院に寝泊まりする生活は、非常に厳しく過酷なものでした。

例えばつらかったことの一つに、食事の問題があります。入院時、子どもには病院食が出ますが、付き添いの親には食事の提供がないことがほとんどです。

そのため、ママたちは子どもが眠っているわずかな時間にコンビニや売店に行き、子どもが寝ている間に急いでご飯を食べなければなりません。2~3日ならばそれでもなんとかなりますが、私のように何ヵ月も入院が続く場合、とても自分の体がもちませんでした……。

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