SNS投稿で子どもの顔出し 拡散・悪用のリスクと対策を専門家が解説

メディアリテラシー教育研究の第一人者、千葉大学教育学部教授・藤川大祐先生に聞くSNSでの子ども顔出しについて #1 投稿する際のリスクと対策について

千葉大学教育学部教授:藤川 大祐

親子の楽しそうな1枚でも、子どもの許可なく勝手にSNSに投稿してもよいのでしょうか?  写真:アフロ
すべての画像を見る(全3枚)

わが子の写真を撮ってFacebookやInstagram、LINEなどにアップする経験のある人も多いでしょう。友人や知人、SNSでつながりのある人から「いいね!」や「♡」、コメントをもらえると嬉しくなり、もっとたくさんの写真を見てもらいたくなるものです。

しかしそれに伴い、幼いわが子が危険にさらされるリスクや、子どもの人権への配慮も指摘されています。

メディアリテラシー教育研究の第一人者である、千葉大学教育学部教授・藤川大祐先生は、SNSでの子どもの顔出しについて、「一度ネットに出てしまった写真は取り返しがつかない」と言います。

改めて子どもの写真をネット上に投稿する際に起こりうるリスクやトラブルについて、藤川先生に解説をしていただきました。

(全3回の1回目)

親のSNS投稿が子どもをリスクにさらす

──コロナ禍で長らく自粛していた行事やイベントなども復活しつつあり、SNS発信のモチベーションが高まっている今、子どもの写真を投稿する機会がさらに増えたと思います。まず、子どもの写真をネットにアップすることで、引き起こされる危険性について教えてください。

次のページへ
16 件