子どもの歯 歯列矯正を検討した親が50%超え 費用や歯科医選び メリット&デメリット 本音を大公開
子どもの歯並びが気になる親は約8割 歯列矯正についてのリアルな体験談も
2024.06.07
6月は「歯と口の健康週間」ということで3回にわたり「子どもの歯」について取りあげてきました。第3回の今回は「子どもの歯並び」と「歯列矯正」について特集します。歯列矯正をした親の声はもちろん、歯列矯正をしない決断をした親のリアルな声も取りあげましたので、ぜひ参考にしてください。
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8割の親が子どもの歯並びが気になったと回答
まず子育て中の親に「子どもの歯並びが気になったことがあるか」を尋ねたところ、約8割の親が「ある」と回答しました。第1回の記事(以下参考)でも取りあげたように、子どもの歯の健康に高い関心を持つと同時に、歯並びについても気にしている現状がわかります。
また前問での回答にかかわらず全員に「子どもの歯列矯正を検討したことがあるか」を聞いたところ、半数以上が「ある」と回答しています。
コクリコの別記事では、現役歯科医が「かかりつけの歯科医ですぐに歯列矯正をしないといけないと言われて不安になってしまい、矯正歯科専門医での診察も受けたいという方が増えた」(はやし矯正・歯列育成クリニックの林亮助先生)と語っていました。小さいうちから「歯列矯正」の選択肢を提示されたことから、このような結果になった可能性もあります。
【子どもの歯列矯正】専門家がわかりやすく解説 「7割は時期尚早?」安心できる歯科医選びと治療のタイミング
歯列矯正専門医に聞く「子どもの歯並びと歯列矯正」#1 治療と歯科医師の選び方
前問で「歯列矯正を検討したことがある」と回答した親に、実際に歯列矯正をしたのかを聞いてみると、約3割が「した」、約2割が「しなかった」と回答しています。もっとも多いのは「検討中」で約4割を占めています。
前出の記事内でも、林医師が「年齢的に時期尚早などの理由から経過観察になる子どもが多い」と語っています。「そのほか」の回答の内訳も「年齢的にまだ早い」「まだ歯が生えそろっていない」などとなっており、約半数は様子見のようです。
◆参考:コクリコ記事【子どもの歯列矯正】わかりやすい専門医解説 「ワイヤー」か「マウスピース」か 親だからわかる本当に重要なポイントとは
歯列矯正専門医に聞く「子どもの歯並びと歯列矯正」#2 治療装置の選択
◆参考:コクリコ記事【子どもの歯列矯正】専門家のわかりやすい解説 「嚙み合わせが見た目よりも大切!」 幼児の歯の重要な見守り方
歯列矯正専門医に聞く「子どもの歯並びと歯列矯正」#3 歯の見守り方
◆参考:コクリコ記事 歯並びは環境的要因も大! 「永久歯トラブル」を避ける小児歯科のポイント
小児歯科専門医・唐木先生ご夫妻インタビュー #3 4~6歳ごろの歯のチェックポイント
歯列矯正をした親のリアルな本音を大公開
多くの親が子どもの歯並びが気になっており、歯列矯正を検討中の子どもが多いことがわかりました。コクリコラボでは実際に歯列矯正をした貴重な体験談を聞きましたのでご紹介します。
高額な歯列矯正。どの歯科医にするか悩んだという声が多く挙がりました。
・ママ友から何軒か歯科を教えてもらい、とにかくまず話を聞きに行った。料金が定額のところと、治療内容によって変動があるところとで悩んだが、最終的には治療期間が短く、治療実績の多いところに決めた。
前出の林先生も記事内で「セカンド、サードオピニオンが急増している」と語っており、いくつかの歯科医を比較検討している方がほとんどのようです。
・通えるところで矯正の担当専門医師がいる歯科を選びました。矯正をやっていると謳っていても、矯正の担当医師が常在しておらず、その歯科に来る日数が少ない場合などがあります。あとは友人や近所の人など周りの評判もいろいろ聞いて決めました。
ネット社会の現代ですが、歯医者に関してはリアルな知り合いの口コミを大切にしている親が多い印象です。
・矯正歯科を選ぶ際に、歯科によってアプローチ法が違うことにとても悩みました。結果、友人の紹介で専門医ではなく、指導医免許をお持ちの先生に決めました。
ひとくちに歯列矯正と言っても方法はさまざま。公益社団法人「日本矯正歯科学会」のホームページからは、認定医・指導医・臨床指導医(旧専門医)を検索することができます。
悩んだ末に歯医者さんが決定したら、次に気になるのが子どもの反応。
・矯正器具を付けた初日、歯磨きの大変さを実感して不機嫌になり大変でした。慣れていくのでしょうか。
こちらのママは「費用は100万くらい」とも書いてありました。なんとか慣れてくれることを祈ります……。
・夜寝る間だけマウスピースをして寝ます。子どもは嫌そうですが、きちんと治っていくのがわかるので、これだけで変わるんだなと親子で感心しています。
子どもが器具をつけ忘れたり嫌がったりすることにストレスを感じるママも多くいましたが、効果が実感できれば続けるモチベーションが上がりそうですね。
歯列矯正をしなかった理由 検討したリアル
前問で「歯列矯正をしなかった」と回答した親にも、その理由を聞いてみました。
・歯科医に相談した際、小学生ぐらいまでは歯並びが変わるので様子を見ましょうと言われたため。
・矯正必須と言われてたのに、小学校3年生ごろ歯医者さんも驚くほど顎が急激に成長し、歯が収まりました。
もっとも多かったのは様子見という声。様子を見た結果、矯正が不要になったという体験談もありました。
・前期治療をしても、後期治療が必要な場合が9割と聞いた。子どもの歯の状態(見た目は綺麗だが一部嚙み合っていない)と費用を比較して、今は見送ることにした。
・経済的に余力がないためやってないです。
費用面がネックになり、やらなかったという声もありました。
・大人になってからの歯列矯正でも、かかる費用が一緒だったので、将来の子どもの意思に任せると判断した。(中略)技術も10年も経過すれば進歩していそうだと感じた。
小児時期の歯列矯正にこだわらないという声もありました。「野球をやっているから」「10代の多感な時期に器具の痛みや見た目で悩ませたくない」などの理由も寄せられています。
まずは納得できる歯科医選びから 子どもともよく相談して
子どもの歯列矯正の実態をお伝えしました。調査前は、費用面や通院の負担のエピソードが多いのではと予想していましたが、実際に調査してみると、歯列矯正をした親もしなかった親も、子どもの将来や健康、生活の質の向上などを何よりも優先に考えていることが伝わってきました。これから歯列矯正を検討するママはぜひ躊躇せずに、複数の歯科医師に相談をしてみてくださいね。
コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
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